夫が家に居る間は、大っぴらにピアノを練習することができません。
このことはずっと長い間、わたしたち夫婦の間の問題になっていました。
夫はずっと、揉めるたびに、「電子ピアノを買ってそれで練習すればいいじゃないか」と言っていたのですが、わたしがどうしても納得できなかったのです。
やっとのやっと、60歳を過ぎて、弾き心地がとても良い上に相性の合うピアノを得ることができたのに、何が悲しくてそんな電子ピアノなんかで練習せなあかんのよと。
やっとのやっと、60歳を過ぎて、弾き心地がとても良い上に相性の合うピアノを得ることができたのに、何が悲しくてそんな電子ピアノなんかで練習せなあかんのよと。
いえね、電子ピアノを貶しているのではないんです。
アコースティックピアノが一台も無くて、そういうものを置ける環境ではないなら、わたしは喜んで電子ピアノで練習すると思います。
けれどもうちにはベビーグランドピアノが2台あって、しかもそのうちの1台は超お気に入りのピアノなので、練習はそのピアノを使ってやりたいと思うし、夫と練習のタイミングのことで言い合いをしている時は気分がイライラしているので、ついつい電子ピアノ(なんか)で、と言いたくなってしまうわけです。
電子ピアノさん、そして電子ピアノユーザーさん、ごめんなさい!
でももう本当に疲れました。まさに不毛の言い争い、不毛の気遣い、不毛の苛立ちを、延々25年近く持ち続けてきた自分に、電子ピアノを買え!と命じました。
それでエイっとばかりに決心して購入したのが、DONNERという会社の電子ピアノなのでした。
実は、初心者のちびっ子の親御さんから、まだアコースティックピアノを買う決心がつかないから、電子ピアノを紹介して欲しいと頼まれることが時々あります。
彼らが希望する価格帯で、推薦するに相応しい楽器かどうか確かめるつもりで購入してみたのですが、先日の記事でお話ししたように、組み立て部品の破損や欠品があり、さらに鍵盤は恐ろしく重くて弾きにくい、これは失敗だと思いました。
けれどもまあ、とにかく組み立ててしまいたかったし、いつでも自分の思う時間に練習できるという環境にしたかったので、部品の交換と補充をして欲しいと、サービスセンターにメールしました。
すると、こんな返事が送られてきたのです。
「どちらも市販品だから、自分で買ってくるのが一番手っ取り早いと思いますよ」
え?と一瞬驚きましたが、まあ確かにそうかもしれないと思い、ホームセンターに行ってみました。
え?と一瞬驚きましたが、まあ確かにそうかもしれないと思い、ホームセンターに行ってみました。
そこで30分以上、これか?あれか?と探し回った挙句、何一つ見つけられなかったことにがっかりして家に戻り、もう一度そのメールを読んで思ったのです。
なんでわたしが買いに行かなあかんねん?と。
そこでもう一度メールしました。早急に送ってくださいと。
すると、中国の工場から送るので、20日から1ヶ月ほどかかります、と言います。
そこでもう一度メールしました。早急に送ってくださいと。
すると、中国の工場から送るので、20日から1ヶ月ほどかかります、と言います。
いや、あんな小さなネジを数本(変形していたヒンジはペンチで直しました😅)送るのになんでそんな長い時間かかるわけ?まさか船便で送ろうとしてるの?当然航空便っしょ?
では、できるだけ迅速に対応できるよう努めます。
そしてまた3日が経ち、1週間が経ち、この時点ですでに合計3週間が過ぎていて、けれども事態は全く進まず、また同じようなメールが送られてきたので、ああ、こんなサービスをする会社の楽器を所有していたら碌なことはないと思い、返品することにしました。
また一からやり直しです。
また一からやり直しです。
気を取り直してパソコンの前に座ったわたしに夫が、「今度は少しぐらい高くても、ちゃんとしたものを買った方がいいんじゃないか」と言ってくれて、ハッと気がつきました。
今わたしが買おうとしているのは、もしかしたらグランドピアノよりも長い時間練習することになるピアノなのだと。
だから、いい加減なものではなくて、そこそこ弾き心地が良いものでなくてはならないのだと。
だから、いい加減なものではなくて、そこそこ弾き心地が良いものでなくてはならないのだと。
そこでメーカーをヤマハに絞り、クラビノーバの後に出たシリーズの中から、鍵盤の感触とアクションができるだけアコースティックに近いものを選びました。

今日は初めて本格的に長い時間をかけて練習をしてみました。
置いた場所が自分の寝室なので、練習に疲れたらベッドに直行です😅。
この部屋はこの家の中で一番日当たりが良く、夏はめちゃくちゃ暑くなるので、暑さ対策を考えねばなりません。
それでもこんなふうに、好きな時に好きなだけ練習ができるのは、やっぱり気分がスッキリします。
もっと早くこうするべきだったのでしょうね。
意固地になるところがなかなか直りません。