あらゆる種類の焼き物には、多かれ少なかれ偽物が存在します。
その中でも、1)偽物が常に出回っていて、本物の方が少ない物。2)本物も多いが、偽物も多い物
3) 偽物より、本物の方が多い物。4) ほとんど本物で、偽物の方が少ない物など、偽物の世界
も多種多様です。これらの知識が有れば、ある程度の贋作に対して対応できます。
1) 偽物が常に出回っていて、本物の方が少ない物。(偽者100、本物1 程度)
① 大振りの絵唐津茶碗は稀。
一般に、抹茶々碗の口径は、12.5前後~15cm 程度の物が多いですが、本物の絵唐津茶碗では
11~12cm程度と小振りの作品が多いです。それ故、口径の大きな絵唐津茶碗はほとんど
存在していません。但し、奥唐津や彫唐津茶碗には、本物の大振りの茶碗はあります。
② 適度の大きさ(二合程度)の古朝鮮唐津徳利は稀。
高さが15cm以下の小振りな徳利か、高さが20~40cm程度の大徳利が多く存在しますが、
その中間大きさの徳利は珍しいです。 大小の二種類しか無いことは、当時の生活様式と関係が
あったと思われます。 勿論、現代では、適度の大きさの朝鮮唐津の徳利は作られています。
③ 斑(まだら)唐津立ちぐい呑は稀。
) 桃山~江戸初期の酒の盃で人気のある物に、唐津焼のぐい呑があります。
特に筒型に立ち上がった物は、碗形よりも評価が高いです。
唐津焼でも、碗形の黒唐津と呼ばれる本物は、比較的多く存在しますが、斑唐津や絵唐津の
筒型のぐい呑は、ほとんど存在しません。
) 偽物は斑唐津と絵唐津のぐい呑が圧倒的に多いです。
高さも5~7cm程度と小さな物ですので、轆轤挽きで簡単につくれる事と、高価で取引され
る事で、贋作に手を染める方も多いようです。
④ 黄瀬戸六角盃は稀。
) 桃山~江戸初期に作られた、本物の黄瀬戸六角盃であれば、一個数百万円の値打ちが
あると、言われている程の人気があります。多くの書籍に取り上げられていますので、本物が
多く存在する様に思われますが、実際には極端に少ないです。
) 現在でも多くの陶芸家が、黄瀬戸六角盃を作っています。
(勿論贋作として、売買されている訳ではありません)。
灰釉による黄色釉と六角形と言う造形の為、真偽を見分けるのが難しいとも言われ、その事
もあり、贋作が多く作られ出回っています。
⑤ 黄瀬戸鉦鉢(どらはち)は稀な存在です。
幅広の鍔(つば)状の縁を持つ、平たい皿状が特徴で、見込み中央に鬼板(鉄絵)による蕪や
大根などの絵が描かれているのが特徴です。要所要所に「抜けタンパン」による、緑色が付け
られています。これも図版で良く見掛ける物ですが、実際にはほとんど見ることが出来ません
⑥ 瀬戸黒、志野、絵志野、織部の茶碗と水指、香合は稀。
) 桃山~江戸初期に「青織部」の水指は、ほとんど存在しません。
) 幕末以降、志野や織部の写しや織部風の作品が、美濃や瀬戸更には、他の地方窯で大量に
製造される様になります。
これらの作品に出逢ったら、まず贋作ではないかと疑って掛かった方が安全です。
2)本物も多いが、偽物も多い物。
以下次回に続きます。
その中でも、1)偽物が常に出回っていて、本物の方が少ない物。2)本物も多いが、偽物も多い物
3) 偽物より、本物の方が多い物。4) ほとんど本物で、偽物の方が少ない物など、偽物の世界
も多種多様です。これらの知識が有れば、ある程度の贋作に対して対応できます。
1) 偽物が常に出回っていて、本物の方が少ない物。(偽者100、本物1 程度)
① 大振りの絵唐津茶碗は稀。
一般に、抹茶々碗の口径は、12.5前後~15cm 程度の物が多いですが、本物の絵唐津茶碗では
11~12cm程度と小振りの作品が多いです。それ故、口径の大きな絵唐津茶碗はほとんど
存在していません。但し、奥唐津や彫唐津茶碗には、本物の大振りの茶碗はあります。
② 適度の大きさ(二合程度)の古朝鮮唐津徳利は稀。
高さが15cm以下の小振りな徳利か、高さが20~40cm程度の大徳利が多く存在しますが、
その中間大きさの徳利は珍しいです。 大小の二種類しか無いことは、当時の生活様式と関係が
あったと思われます。 勿論、現代では、適度の大きさの朝鮮唐津の徳利は作られています。
③ 斑(まだら)唐津立ちぐい呑は稀。
) 桃山~江戸初期の酒の盃で人気のある物に、唐津焼のぐい呑があります。
特に筒型に立ち上がった物は、碗形よりも評価が高いです。
唐津焼でも、碗形の黒唐津と呼ばれる本物は、比較的多く存在しますが、斑唐津や絵唐津の
筒型のぐい呑は、ほとんど存在しません。
) 偽物は斑唐津と絵唐津のぐい呑が圧倒的に多いです。
高さも5~7cm程度と小さな物ですので、轆轤挽きで簡単につくれる事と、高価で取引され
る事で、贋作に手を染める方も多いようです。
④ 黄瀬戸六角盃は稀。
) 桃山~江戸初期に作られた、本物の黄瀬戸六角盃であれば、一個数百万円の値打ちが
あると、言われている程の人気があります。多くの書籍に取り上げられていますので、本物が
多く存在する様に思われますが、実際には極端に少ないです。
) 現在でも多くの陶芸家が、黄瀬戸六角盃を作っています。
(勿論贋作として、売買されている訳ではありません)。
灰釉による黄色釉と六角形と言う造形の為、真偽を見分けるのが難しいとも言われ、その事
もあり、贋作が多く作られ出回っています。
⑤ 黄瀬戸鉦鉢(どらはち)は稀な存在です。
幅広の鍔(つば)状の縁を持つ、平たい皿状が特徴で、見込み中央に鬼板(鉄絵)による蕪や
大根などの絵が描かれているのが特徴です。要所要所に「抜けタンパン」による、緑色が付け
られています。これも図版で良く見掛ける物ですが、実際にはほとんど見ることが出来ません
⑥ 瀬戸黒、志野、絵志野、織部の茶碗と水指、香合は稀。
) 桃山~江戸初期に「青織部」の水指は、ほとんど存在しません。
) 幕末以降、志野や織部の写しや織部風の作品が、美濃や瀬戸更には、他の地方窯で大量に
製造される様になります。
これらの作品に出逢ったら、まず贋作ではないかと疑って掛かった方が安全です。
2)本物も多いが、偽物も多い物。
以下次回に続きます。
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