
以前も書いたように、2023年の4か国旅行では、イスタンブールを移動の拠点にした。(前回の話)
まず旅の初めに2泊。日本からの長旅の疲れを癒し、体調を整えてからイラクのクルド人自治区に出発するために必要な時間だ。1泊だと私には足りないのよね。のんびりこちゃんだから~(かわいく言ってみた)
イスタンブール空港
ペルシャ語がちょっとヘン。「به استانبول خوش آمدید」が正解だと思うんだが。
「ようこそ」と書いてはあるものの、イスタンブール空港の係員たちは、冷たい顔で機械的に働いていた。ここはいつ来てもそうなんだよな。トルコの空の玄関口なんだから、もうちょっと優しくしてほしい~
銀行のATMでトルコリラを引き出し、アクサライ行きの空港バスに乗る。バスのチケット売り場で、お釣りをもらって乗り場を尋ねるのに気を取られ、肝心のチケットをもらい忘れて、窓口のお姉さんに呆れられた。引き続きポンコツ発揮。
バスがアクサライのメトロ駅付近に着いたら、ホテル探し開始だ。しかし、飛行機の長旅で疲れていた上に暑かったので、駅周辺で安ホテルが見つからなかった時点で諦め、前回泊ったトラム駅に近い「MERVE HOTEL」に行くことにした。しかし、たどり着いてみたら閉まっていて、営業している気配がない。安くていい感じのホテルだったけど(好みによるが)、つぶれちゃったのかな…
同じ並びに「YAVUZ HOTEL」という似たような雰囲気のホテルがあったので、値段を聞きに行ったら、MERVEよりやや高めだった。でも、インフレのせいかもしれないし、もう重い荷物を持って歩きたくなかったので、妥協してここに決める。ツインのシングル使用素泊まり1泊20ドル=500リラ(シャワートイレ、テレビ、Wi-Fi、冷蔵庫あり)。
しかし、鍵をもらって部屋に行ってみたら、布団やタオルがぐちゃぐちゃで、清掃前の状態だった。フロントに戻ってそう伝えたら、係の男性は最初「そんなはずはない!清掃済みのはずだ!」と言い張ったが、部屋を見て、「あ、ほんとだ…」となり、代わりの部屋を探してくれた。やれやれ~
このホテルは部分的に工事中で、色々不具合が多いようだった。ここも長続きしないかもしれんな…(不吉な予言)
清掃後の部屋はわりと綺麗
共用部分の工事中の壁、風通しが良すぎる
代わりの部屋が用意されるのを待っている時、チャイを出してくれた。
なお、こういう小規模な安ホテルは、ネットで検索しても出てこないことが多い。この記事を書くにあたって一応検索してみたが、案の定出てこなかった。
チェックイン後、少し休憩してからまた出かけたが、もう夕方だったし、疲れていたので遠出はせず、近くで夕食用のサンドイッチや果物と酒の買い出しをするだけにした。
アクサライの見返り猫さん
待機中
ジャンプ中
果物は旅のビタミン補給に必須
歓楽街の居酒屋
通りがかりの食堂でタウックシシ(チキンの串焼き)のサンドイッチをテイクアウト
早めに帰って部屋食。ツボルグとカールスバーグの缶がかわいい。
エフェスの缶はへこんでいた。親近感…
今回、100均で買ったプラスチックのワイングラスやスプーン、タッパーを持参したら、なかなか便利だった。ただし、ワイングラスはかさばるし、だんだん汚れが取れなくなるので、使い捨ての小さいプラカップの方がいいかも。
2日目は、翌日のイラクへの出発を控えた予備日。
朝シャワーを浴び、果物を食べた後、PCに写真を撮り込もうとしていて、カメラの充電器を忘れたことに気づいた。えっ、さすがにこれは致命傷なのでは…日本のカメラの充電器って、海外でも買えるものなのか?もしや、カメラを新しく買わないといけないの?そんなお金ないぞ…途方にくれつつ、とりあえずビールを飲む。(アル中)
昼前に出かけ、空港バスの乗り場を確認するため、メトロ駅に向かったら、途中に「スラホテル」(SILA HOTEL)という小さくて安そうなホテルがあったので、入ってシングルの値段を聞いてみたら、400リラだと言われた。今のホテルより100リラ安い。次回はここに泊まろう。
その並びに「トゥルクセル」(Turkcell)の大きな看板を掲げた携帯ショップがあったので、入ってツーリスト用のSIMの値段を聞いたら、3か月有効で485リラ・20GBのものが一番安いという。485リラは、現在のレートでは2千円弱。イラクとイランでは使えないが、出国して戻ってきても問題なく使えるという話だったので、これを買うことにした。
結果的に言うと、この時SIMを買ったのは大失敗だった。いずれ詳しく書くが(たぶんね…)、これは一種の詐欺で、再入国の際に使えなくなっていた。つまり、ほとんど使わない状態でダメになったことになる。すぐに買う必要はなかったんだから、他の店でも聞いてみてから決めればよかったのに、私ったら、おばかさん…私はこれまであまりこういう類の失敗はしなかったのだが、寄る年波のせいか、この時の旅行では失敗だらけだった。ぽんこつおばちゃんやわ…
その店で、カメラのバッテリー充電器についても相談してみたら、ユニバーサルチャージというものを出してきて、実際に充電してみてくれた。見た限り、ちゃんと充電できているようだったので、これも購入。70リラだった。これは一応使えたが、長持ちしなかった。これも他の店で聞いてから買えばよかったものを…
その後、トラムで新市街のタクシム広場に出かけた。
タクシム広場は、イタリアのサッカーチーム、インテルのユニフォームを着たイタリア人で混雑していた。
そばにいたイタリア人の女の子に聞いたら、この日チャンピオンズリーグの決勝戦のインテル対マンチェスター・シティの試合がイスタンブールのスタジアムであったらしい。だからイタリアからサポーターが大挙して押し寄せているのだ。インテルのユニフォームを着た日本人男性もいた。日本から来たんだろうか。
街のあちこちにイタリア人のグループがいて、楽しそうに騒いでいた。
インテルが負けたから、帰りはお通夜みたいになったと思うが。
タクシムからイスティクラール通りを下って、両替屋でイラクディナールがあるかどうか確認し(なかった)、本屋でイラクのガイドブックを探した(なかった)。やれやれ…歩き疲れたので、安食堂でランチ休憩にする。
レンズ豆のスープ(メルジメッキ・チョルバス)とサラダとパンで50リラ。スープはイマイチだがサラダは新鮮だった。
それにしても、立ち寄った本屋のどこにもガイドブックコーナーがなかったんだが、どういうこと…?トルコ人はガイドブックを使わないのか??
食後はイスティクラール通りをさらに下って、テュネル(地下鉄)駅に向かった。
バイク猫さん達発見
路地のお店の外のテーブル席の猫さん
さわらせてくれた~
遊んでくれた~
片隅でまったりする猫さん
トルコの路上は犬も多い
テュネルに乗る前に、パブで一服
ハッピーアワーだったので、ツボルグの生の大を飲んだ。ツボルグの生は旨い。店内にはトルコ人も外国人も、一人客もグループ客もいて、皆が明るいうちからビールやカクテルなどを楽しんでいた。このイスタンブールの飲酒文化、愛おしい…
夕方になり、翌日に備えて早めにホテルに帰ろうかとも思ったが、せっかくイスタンブールに来たんだから、やはりカドゥキョイの岩場でビールを飲んで、猫にエサをあげなければいけない気がして、フェリーでアジア側のカドゥキョイに出た。
カドゥキョイの桟橋に着いたら、猫のいる岩場へ直行
岩場に沿って広がる草地で、ピクニックしている人たちもいた。
後ろから忍び寄る猫さん
カラスさんたちもおこぼれを狙っている
岩場を巡回する猫さん
ビールはさっきパブで飲んだばかりなので、ここではペットボトルで持参したワインを飲みつつ猫を愛で、エサを振りまいた。
まんぷくで寝そべる猫さん
遅くならないうちにフェリーとトラムを乗り継いでアクサライに戻り、前夜と同様、食堂でサンドイッチを買って帰った。
ドネルケバブのチキンのピデサンド
ちら
オーロラソースのようなものがかかっていた。ピデのバンズは柔らかくて薄めで美味しい。
飲み物はツボルグのサマーバージョン缶
1年ぶりにイスタンブールに来て、空を飛ぶカモメのギャーギャーという鳴き声を聞き、様々な国の外国人の姿、街の喧騒、ホテルのカオス、美味しそうな食べ物屋さんなどを眺め、フェリーに乗ったりしていると、なんだか懐かしい気分になった。ホテル代も物価も高くて厳しいけれど、この街をかなり好きなのかもしれない。特にアクサライから以前住んでいたイェニカプにかけての地域は、トルコの池袋という感じの賑わい方で(イェニカプ、飲み屋多いし)、私の狭いストライクゾーンを突いて来る。もし将来またイスタンブールに住むことがあれば、その時もこの辺りに住みたいと思う。
翌日はいよいよイラクに移動するので、ちょっと緊張する…と言いつつ、普通に寝た。
(続く)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます