夕方、長女が「あー気持ち悪かった」と言いながら帰ってきた。
「どうしたの?」と聞くと、長女がバス停でバスを待っていたら、目の前に停まった車から、知らないおじさんが降りてきて「送ってあげるから車に乗らないか?」と言われたそうだ。
長女は軽度の知的障害があるため、この手のことには、親も非常に気をつけていて、長女には、いつも口をすっぱくして「知らない人の車には絶対に乗ってはいけない。例え、お父さんやお母さんから頼まれたと言っても、それは嘘だから、ぜ~ったいに乗ってはいけない!」といい続けていた。
それが分かっていた長女は「バスで帰りますからいいです」と断ったらしい。
すると、その男は自分の携帯電話を出して、娘に「アドレスを交換しよう」と言ったとか。
実は、娘はメールアドレスを持っていない。
「メールはできません」と娘が断わったが、男はしつこくアドレスを教えろと迫ったらしい。
そうこうしているうちにバスが来て、娘はそのバスに乗り込んで事なきを得たのだが、私は娘からこの話を聞いて、どうすべきか考えた。
警察に知らせる?
いやいや、これくらいなら知らせなくてもいいのかな?
すこし考えて、とりあえず警察には知らせず、すぐに娘の通う作業所には連絡を入れた。
作業所のスタッフの方も驚いて、明日からはもう少し早い時間に帰宅させてくれることや、しばらくは離れた場所から娘を見守ってくれることなどの対応をとって下さる事になった。
作業所のスタッフの話によると、娘が声をかけられた付近では、以前も何件か同じようなことがあったそうだ。
翌日、作業所から電話があり「一応、警察に連絡をしましたが、警察の人が直接、娘さんに詳しくお話を聞きたいそうなので、警察に電話をしてください」と言われた。
長女は、初めての人と話すのが苦手なので、警察の人に聞かれて、状況をちゃんと答えられるか心配だった。
まして、制服を着たおまわりさんなら余計怖がるのではないだろうか・・・
長女に事情を話し「おまわりさんに聞かれたことを答えられる?」と聞くと、娘は「できる」と答えたので、警察に電話をして家に来てもらうことにした。
電話を切ってまもなく、赤色灯をピカピカさせながらパトカーがやってきた。
警察官は、娘に不審な男の人相と服装を聞いて「似顔絵」を描いていった。
警察官の質問に、以外と冷静に答えていく娘。
「顔の形は?」
「丸です」
「髪の毛は?」
「ないです。ハゲです」
「眉毛は?」
「ふつうです」
・・・・・・・・・
「上はどんな服装でしたか?」
「紺色の作業服。胸には、たぶん会社の名前だと思うけど、刺繍で字が書いてありました」
ええー!!ホント?
娘から聞いていなかったことが出てきてびっくり。
「なんと言う字が書いてあったか覚えていますか?」とおまわりさんに聞かれたが、娘は「覚えていません」と答えていた。
質問に答えている娘をみて、知らない人と話すことも大丈夫になってきたんだなぁ、大人になってきたなぁ・・・と嬉しく思っていた。
さて、出来上がった似顔絵を前に、おまわりさんは「これは何パーセントくらいの割合で、その男に似ていると思いますか?」と娘に聞いた。
「50パーセントくらい?70パーセントくらい?」とおまわりさんに聞かれて、娘は困った顔をしている。
そういう聞き方では、娘が答えるのは難しい。
娘は数字の概念というものが欠落しているのだ。
だから割合を聞かれても分からない。
「あの・・・何パーセントと聞かれても理解できないです」と私が横から話すと、おまわりさんは「分かった」という顔をされて「じゃあ。。。この絵にそっくりなのが100として、まったく似ていないのが0としたら、この絵は、どれくらいだと思う?」と言った。
「だから、そういう聞き方じゃ分からないんですってば」と言いたかったが、それは口には出さず、娘に「全然似ていない?すこし似ている?それともすごく似ている?」と聞いてみた。
娘から帰ってきた答えは「すごく似ている」だった。
他にも乗っていた車の色や特徴を聞かれ、おまわりさん達は事細かにメモを取っていかれた。
そして、この情報は近隣の小中学校にも流しますとのことだった。
不審者が出ると、熊が出たのと同じくらいの早さで近隣住民に知らさせる。
やはりこういう情報を知っておくと、子供を持つ親は注意をするので、事件を防ぐためには大切だと思う。
「これだけで捕まえることはできませんが、事件を未然に防ぐために、万が一またこのようなことがあれば、すぐに知らせててもらえると、我々も助かります」
おまわりさんは、そうおっしゃって帰っていかれた。
もう二度とこのようなことに遭わないことを祈っているが、とりあえず娘には防犯ブザーを持たせようと思っている。
「どうしたの?」と聞くと、長女がバス停でバスを待っていたら、目の前に停まった車から、知らないおじさんが降りてきて「送ってあげるから車に乗らないか?」と言われたそうだ。
長女は軽度の知的障害があるため、この手のことには、親も非常に気をつけていて、長女には、いつも口をすっぱくして「知らない人の車には絶対に乗ってはいけない。例え、お父さんやお母さんから頼まれたと言っても、それは嘘だから、ぜ~ったいに乗ってはいけない!」といい続けていた。
それが分かっていた長女は「バスで帰りますからいいです」と断ったらしい。
すると、その男は自分の携帯電話を出して、娘に「アドレスを交換しよう」と言ったとか。
実は、娘はメールアドレスを持っていない。
「メールはできません」と娘が断わったが、男はしつこくアドレスを教えろと迫ったらしい。
そうこうしているうちにバスが来て、娘はそのバスに乗り込んで事なきを得たのだが、私は娘からこの話を聞いて、どうすべきか考えた。
警察に知らせる?
いやいや、これくらいなら知らせなくてもいいのかな?
すこし考えて、とりあえず警察には知らせず、すぐに娘の通う作業所には連絡を入れた。
作業所のスタッフの方も驚いて、明日からはもう少し早い時間に帰宅させてくれることや、しばらくは離れた場所から娘を見守ってくれることなどの対応をとって下さる事になった。
作業所のスタッフの話によると、娘が声をかけられた付近では、以前も何件か同じようなことがあったそうだ。
翌日、作業所から電話があり「一応、警察に連絡をしましたが、警察の人が直接、娘さんに詳しくお話を聞きたいそうなので、警察に電話をしてください」と言われた。
長女は、初めての人と話すのが苦手なので、警察の人に聞かれて、状況をちゃんと答えられるか心配だった。
まして、制服を着たおまわりさんなら余計怖がるのではないだろうか・・・
長女に事情を話し「おまわりさんに聞かれたことを答えられる?」と聞くと、娘は「できる」と答えたので、警察に電話をして家に来てもらうことにした。
電話を切ってまもなく、赤色灯をピカピカさせながらパトカーがやってきた。
警察官は、娘に不審な男の人相と服装を聞いて「似顔絵」を描いていった。
警察官の質問に、以外と冷静に答えていく娘。
「顔の形は?」
「丸です」
「髪の毛は?」
「ないです。ハゲです」
「眉毛は?」
「ふつうです」
・・・・・・・・・
「上はどんな服装でしたか?」
「紺色の作業服。胸には、たぶん会社の名前だと思うけど、刺繍で字が書いてありました」
ええー!!ホント?
娘から聞いていなかったことが出てきてびっくり。
「なんと言う字が書いてあったか覚えていますか?」とおまわりさんに聞かれたが、娘は「覚えていません」と答えていた。
質問に答えている娘をみて、知らない人と話すことも大丈夫になってきたんだなぁ、大人になってきたなぁ・・・と嬉しく思っていた。
さて、出来上がった似顔絵を前に、おまわりさんは「これは何パーセントくらいの割合で、その男に似ていると思いますか?」と娘に聞いた。
「50パーセントくらい?70パーセントくらい?」とおまわりさんに聞かれて、娘は困った顔をしている。
そういう聞き方では、娘が答えるのは難しい。
娘は数字の概念というものが欠落しているのだ。
だから割合を聞かれても分からない。
「あの・・・何パーセントと聞かれても理解できないです」と私が横から話すと、おまわりさんは「分かった」という顔をされて「じゃあ。。。この絵にそっくりなのが100として、まったく似ていないのが0としたら、この絵は、どれくらいだと思う?」と言った。
「だから、そういう聞き方じゃ分からないんですってば」と言いたかったが、それは口には出さず、娘に「全然似ていない?すこし似ている?それともすごく似ている?」と聞いてみた。
娘から帰ってきた答えは「すごく似ている」だった。
他にも乗っていた車の色や特徴を聞かれ、おまわりさん達は事細かにメモを取っていかれた。
そして、この情報は近隣の小中学校にも流しますとのことだった。
不審者が出ると、熊が出たのと同じくらいの早さで近隣住民に知らさせる。
やはりこういう情報を知っておくと、子供を持つ親は注意をするので、事件を防ぐためには大切だと思う。
「これだけで捕まえることはできませんが、事件を未然に防ぐために、万が一またこのようなことがあれば、すぐに知らせててもらえると、我々も助かります」
おまわりさんは、そうおっしゃって帰っていかれた。
もう二度とこのようなことに遭わないことを祈っているが、とりあえず娘には防犯ブザーを持たせようと思っている。