昨日は高齢者住宅に住む父を誘って、市内の大きな公園に行こうと思った。
父は、最近また寝てばかりいるようになり、私や妹が訪ねていっても起き上がろうとせずに、ベッドの中で横になったまま話しをする。
「病気じゃないんだから、たまには起きていないと、身体が弱っちゃうよ」
いつもそう言って、なんとか父を起き上がらせようとするのだけど、「いや、いいんだ、このほうが楽だ」と言って起きようとはしない。
確かに寝ているほうが楽に決まっているけど、寝ていると足は弱ってくるし、頭痛だってしてくるかもしれないし、なんとなく気分が優れないかもしれない。
そんな父を公園に誘っても、きっと行かないと言うかもしれないな~と思っていたが、案の定「今日は、なんだか頭が痛いから行かない」と言われた。
「そんなことを言わずに公園にいる山羊や馬を触ってこようよ。きっと可愛いよ~」と押してみたが、父は決して「行く」とは言わなかった。
父は動物が大好きで、とりあえず四足で毛が生えているものならなんでも好きだ。
動物に駆け寄っては「可愛い、可愛い」と言って撫で回しているので、今回は山羊や馬で釣ってみたのだが、父の答えは「いや、行かない」の一点張りだった。
そんなわけで動物作戦はあえなく失敗に終ってしまった。
「じゃあ公園に行かなくてもいいから、とりあえず起きようよ。食堂の椅子に座って話をしよう」
一緒に行った妹が、父に有無を言わせないような強い口調でそう言ったところ、父はやっと起き上がってくれた。
父と妹、そして私の3人で食堂に移動し色々な話をした。
と言っても、ほとんど父が一方的に話していたのだが・・・
今まで何十回と聞いた同じ話だが仕方がない。
「うんうん」と頷きながら、私は襲ってくる睡魔と必死に戦っていた。
眠気で半開きの目ながらも、とりあえず私と妹が聴く事に徹していたので、話好きの父の調子はどんどん上がっていった。
話はエンドレスに続いていく。
もうどうにも止まらない。。。
ふとある事を思いついた。
もう一度父を公園に誘ってみる。
今度は「公園に行こう。(歩かないと足が弱るよ)」ではなくて、このように言ってみた。
「お父さん、公園でアイスクリームが食べたい。アイスクリーム買って!」
驚いたことに、父は「そうか」と言って立ち上がると、お財布を取りに部屋へ戻り、公園に行く支度をしてくれた。
その後、車に乗って公園まで行き、父は売店で私たちにアイスクリームを買ってくれた。
年老いて体が弱ってきて、すこし認知症が進んでも、やはり父は「父親」なのだと思った。
私たち子供が父の面倒をみている・・・というまるで立場が逆転してしまったかのように、介護をする私たちは思っていたけれど、そうではなかった。
そのような保護者的な目線では、父にいくら公園に行こうと誘ってもダメだった。
父にはまだ「親」としてもプライドがあるのだと分かった。
そこを理解できずにいたので、「なんて頑固なんだ」とか思っていたが、これからはもっとうまく父のプライドを傷つけないように誘ってみようと思う。
ところで、公園にいた山羊さんたちもしっかり撫ぜてくることができた。
妹が採ってきたクローバーを父が山羊に食べさせてていると、たくさんの山羊が寄ってきて父は嬉しそうだった。
私は父のすぐ横で父のフォローをしていたが、寄って来た山羊が私のカバンをハミハミ、ペロペロしていることなど、ぜんぜん気づかなかったわ。
おかげでカバンがびしょびしょ・・・(泣)
父は、最近また寝てばかりいるようになり、私や妹が訪ねていっても起き上がろうとせずに、ベッドの中で横になったまま話しをする。
「病気じゃないんだから、たまには起きていないと、身体が弱っちゃうよ」
いつもそう言って、なんとか父を起き上がらせようとするのだけど、「いや、いいんだ、このほうが楽だ」と言って起きようとはしない。
確かに寝ているほうが楽に決まっているけど、寝ていると足は弱ってくるし、頭痛だってしてくるかもしれないし、なんとなく気分が優れないかもしれない。
そんな父を公園に誘っても、きっと行かないと言うかもしれないな~と思っていたが、案の定「今日は、なんだか頭が痛いから行かない」と言われた。
「そんなことを言わずに公園にいる山羊や馬を触ってこようよ。きっと可愛いよ~」と押してみたが、父は決して「行く」とは言わなかった。
父は動物が大好きで、とりあえず四足で毛が生えているものならなんでも好きだ。
動物に駆け寄っては「可愛い、可愛い」と言って撫で回しているので、今回は山羊や馬で釣ってみたのだが、父の答えは「いや、行かない」の一点張りだった。
そんなわけで動物作戦はあえなく失敗に終ってしまった。
「じゃあ公園に行かなくてもいいから、とりあえず起きようよ。食堂の椅子に座って話をしよう」
一緒に行った妹が、父に有無を言わせないような強い口調でそう言ったところ、父はやっと起き上がってくれた。
父と妹、そして私の3人で食堂に移動し色々な話をした。
と言っても、ほとんど父が一方的に話していたのだが・・・
今まで何十回と聞いた同じ話だが仕方がない。
「うんうん」と頷きながら、私は襲ってくる睡魔と必死に戦っていた。
眠気で半開きの目ながらも、とりあえず私と妹が聴く事に徹していたので、話好きの父の調子はどんどん上がっていった。
話はエンドレスに続いていく。
もうどうにも止まらない。。。
ふとある事を思いついた。
もう一度父を公園に誘ってみる。
今度は「公園に行こう。(歩かないと足が弱るよ)」ではなくて、このように言ってみた。
「お父さん、公園でアイスクリームが食べたい。アイスクリーム買って!」
驚いたことに、父は「そうか」と言って立ち上がると、お財布を取りに部屋へ戻り、公園に行く支度をしてくれた。
その後、車に乗って公園まで行き、父は売店で私たちにアイスクリームを買ってくれた。
年老いて体が弱ってきて、すこし認知症が進んでも、やはり父は「父親」なのだと思った。
私たち子供が父の面倒をみている・・・というまるで立場が逆転してしまったかのように、介護をする私たちは思っていたけれど、そうではなかった。
そのような保護者的な目線では、父にいくら公園に行こうと誘ってもダメだった。
父にはまだ「親」としてもプライドがあるのだと分かった。
そこを理解できずにいたので、「なんて頑固なんだ」とか思っていたが、これからはもっとうまく父のプライドを傷つけないように誘ってみようと思う。
ところで、公園にいた山羊さんたちもしっかり撫ぜてくることができた。
妹が採ってきたクローバーを父が山羊に食べさせてていると、たくさんの山羊が寄ってきて父は嬉しそうだった。
私は父のすぐ横で父のフォローをしていたが、寄って来た山羊が私のカバンをハミハミ、ペロペロしていることなど、ぜんぜん気づかなかったわ。
おかげでカバンがびしょびしょ・・・(泣)