今日は久しぶりに暖かい日だったので庭仕事をした。
種がこぼれて、庭じゃない場所に育った芝桜とエリカを庭に移植し、ついでに他の植物たちにも肥料をあげた。
無心に土や植物をさわっていると、時間を忘れる。
気が付けば一時間なんてあっという間に過ぎる。
同じように庭仕事をしていると時間を忘れるという方が、タイマーを持って庭に出るとおっしゃっていた。
毎日、10分間セットして、タイマーが鳴ったらおしまいにするのだとか。なるほど、それは良い考え。次の予定がある時にやってみよう。
でも、今日は時間がたっぷりある。
10分とは言わずに気の済むまで外にいようと思った。
さて無心に土を掘っていたら、どこからか「こんにちは」という声がした。
見上げると、そこにはご近所の方で、会ったらいつもお話をする中国人のワンさんが立っていた。
彼女は昨年、研究者として勤めていた会社を辞めて、自宅の庭で野菜や果物を育て始めた。
彼女も天気がいいので庭仕事をしようと外に出ていたらしい。
今年の夏、ワンさんの庭では、立派なカボチャやナスが見事にできていた。
会社を辞めて初めての年に、こんな立派な野菜が作れるなんてすごい。
野菜作りは前もやっていたのかと聞いてみたら、なんとこんなに野菜を作ったのは初めてなのだと言う。
「他にも作りましたが、たくさん失敗したよ。だから勉強したね。まだまだ勉強途中だから、うまくいかないこともたくさんありますねー」とワンさんは教えてくれた。
さすがは研究者。野菜作りも納得できるものができるまで勉強、勉強なのだ。
「じゃあ、今度野菜の作り方教えて下さい」とちゃっかりお願いしたら、笑顔で「いいよ。来年にはもっと分かるようになっているから教えられるよ」と言ってくれた。
そんなワンさんが、今やっているのは肥料作りだそうで、枯れ葉にキノコを混ぜて肥料を作るのだという。
キノコは、ワンさんがその昔研究していたもので、最近森の中でたくさんのキノコを見つけたのだそうだ。
「そのキノコは、食べられるかどうかわからないよ。でも、きっと食べられないねー。それを採ってきて刻んで混ぜると、よく腐るよ」
腐る??あぁ、枯れ葉が腐って肥料になるということね。了解。
実は、私も去年まで畑に穴を掘って集めた枯れ葉を埋めていたのだが、そこにキノコを入れるといいのかーと納得する。
「自然はすごいね。無駄なくちゃんと循環しているものね」と言ったら、ワンさんも「すごいよ。自然はすごい」と言った。
庭仕事をしていたら、視界にきれいな赤いものが飛んで来たのが見えた。
真っ赤なもみじの葉っぱ。かわいいな~
ところで樹木は老廃物を葉に貯めておいて、落葉することで排泄しているのだとか。
そして落ち葉は、木の根元にたまり、土の微生物によって腐葉土となり、豊かな土壌が作られる。その栄養を吸い上げた樹木が、再び春に芽吹くという自然の見事なサイクル。
また樹木があることで昆虫や動物たち、そして人間も生かされているのだなぁ。自然は無駄なく循環している。
さてと、芝桜とエリカの植え替え完了。来年の春には、きれいな花を咲かせてくれるかな。