つくば実験植物園の公開されている研究室で見かけました。極めて珍しい花です。説明によれば、1995年に新種として登録されたランで、バヌアツ共和国にのみ自生しています。日本では、筑波実験植物園以外にはコレクションが無く、研究者以外で見る機会はほとんどなかったものです。1997年に採取した種子を2000年にフラスコの中で無菌培地に蒔き、15年がかりで花を咲かせたものだそうです。研究員の長年の地道な努力が実った極めて希少な花です。写真は8月7日に撮影しました。
つくば実験植物園で毎年夏に美しい薄青紫色の花を咲かせます。真夏の強い陽射しを受けて浜辺で咲く花で、本州~九州にかけて広く分布する常緑低木です。この植物は、オーストラリアなどにも分布します。花後にはコルク質の果実で、海水に流されて繁殖するため、広域に分布します。この果実は、乾燥させて生薬とし、滋養強壮に効果があるとされます。海岸の大規模な堤防の構築などで繁殖する砂地の海岸が少なくなって、個体数が激減していると言われます。写真は8月7日に撮影しました。