鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『スギハラ・ダラー:手嶋龍一・著』②

2010-04-27 21:01:51 | Weblog
午後からかなり気合の入った雨・・・。


2008年の秋・・・リーマン・ブラザーズは、崩壊した。

アメリカがクシャミをすると日本は、風邪をひく。

なんで、アメリカの低所得者向けローンが、焦げ付くと、日本が影響受けるの・・・?
そう・・・それが、グローバル化ってもんですかね・・・。

グローバルのカラクリ・・・。
この本を読めば、大体、わかります。
ほんとに、現代の金融市場が、緻密な情報戦だってことも・・・。
世界がどう動くか、的確な情報を手いれれば、必ずや、巨万の富を得られるでしょう。

・・・と言う訳で、一般庶民には、たぶん・・・縁のないお話です。
国家レベルだからさ。

そんなこんなで、日本の片田舎で、地道に経理の仕事に励んで???いたワタシにも、リーマン・ショックは、やってきた。
仕事は、倍に増え、給料は下がり、ボーナスは、ゼロになった。

日々、百円、千円、壱万円とチマチマ考えているような私には、皆目、見当もつかないマーケットのお話ですが、だから、余計に面白い。

後に、金融市場を動かしていくユダヤ人少年・アンドレイと日本人少年・ライジ(松山雷児)の出会いは、ノスタルジックだし、ナチスから逃れるために、アンドレイが、故国ポーランドを、脱出する『出ポーランド』の章は、ドキドキするし、上質なエンターティメント小説として読んでも興味深い。
セピア色の写真をみるような感覚に捕らわれたりして。

・・・ワタシは、何故だか、第二次世界大戦中のヨーロッパの映像だとか、写真をみると、凄く懐かしい・・・
この光景って何処かでみたことがあるような・・・本当にノスタルジアを感じてしまうのは、何故なんだろう・・・と思っているのだけど、もしかすると、(あるかどうかわからないけれども)前世は、ユダヤ人強制収容所で、死んだのかもしれない・・・などと時々、思ってしまう訳で・・・。

ほんとに、長編小説は、久々・・・。
このところ、いろいろあったりで、ゆっくり、長編小説を読む・・・(時間は、あったものの、読めずにいたのだけれど、そんなことも忘れて読んでしまった)ということが、できなかったので、やっぱ、読書しているときは、幸せですわ・・・。
たとえ、前世が、ユダヤ人で、アウシュビッツで死んだとしても・・・。