安定した秋晴れ。
今年の7月下旬から、9月上旬まで、テレビ東京・朝の帯ドラマで、オン・エアされていた『師任堂』。
15世紀の李氏朝鮮の女流画家・申師任堂(シン・サイムダン)の生涯をドラマ化。
『宮廷女官チャングムの誓い』のチャングム役のイ・ヨンエが、13年ぶりに、時代ドラマにカムバックした話題作でしたが・・・チャングムの印象が、強すぎたのか・・・視聴率は、それ程でもなかったそうな・・・???
15世紀の朝鮮と現代のソウルの二重構造で、ドラマは進行しますが、現代版は、必要なかったかもしれないと思います。
純粋な時代ドラマ・サイムダンの方が、ソレらしかったのでは・・・と思います。
それでも、イ・ヨンエの美しさは、健在。
イ・ヨンエの韓服姿、或いは、現代のモデル風の衣装、どちらも、とてもきれいですが、やはり、両班の奥方さまの気品ある姿は、感動モノでした。
サイムダンと王族の宣城君の悲恋の結末は、宣城君が、明から、天竺を経て、イタリアに渡り、ルーベンスの絵の中に『韓服を着た男』として描かれていて、サイムダンの願い通り、時を超え、芸術家として、宣城君の存在が、歴史に残るということでした。
その存在の発見者として、サイムダンと同じ顔(イ・ヨンエの二役)の大学講師 ソ・ジユンを登場させたのだと思いますが、時を超え、サイムダンとソ・ジユンの邂逅が、タイムパラドックスを生み、15世紀に存在しない現代ハングル語の英国の詩の謎も解き明かされていくのですが・・・。
李氏朝鮮の男尊女卑と理不尽な社会でも、希望を失わず、運命を受け入れ、どんなときにも、最善を尽くすサイムダン。
現代に生きるソ・ジユンも、また、拝金主義の社会のひずみの中で、苦しめられます。
このドラマのテーマであるアン・ギョン作の『金剛山図』の真贋をめぐり、陰謀に巻き込まれ、講師の職を解かれたソ・ジユンの戦いが、サイムダンの謎解きと繋がっていく面白さはあるのですが、完全版は、全44話で、オン・エア分が40話に短縮されたうえ、放映時間の関係で、カットにつぐ、カットで、物語が、ブチブチ途切れ、ダイジェスト版のような感じは、否めませんでした。
(テレ東さん、CM長くても構わないから、ドラマをコマ切れにしないで、ください・・・と切にお願い!)
現代と500年前の朝鮮の二つの時代をクロスさせながら、俳優も二役を演じる面白さは、斬新だったと思います。
二重構造なんで、サイムダンの画力勝負の部分も、物足なさが、ひとしおでした。
それにつけても・・・。
なんのかんの言っても、やっぱり、イ・ヨンエは、キレイなのでした。
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