小春日和。
穏やかな晩秋の週末。
劇場版『きのう何食べた?』を鑑賞。
テレビ東京で、ドラマ化され、2時間ドラマになったゲイ・カップルの1カ月の食費2万5千円。
原作は、男女逆転『大奥』のよしながふみ。
原作に忠実なドラマ構成で、特に、矢吹賢二役の内野聖陽の再現力は、驚異。
役者バカの異名通り、原作漫画からそっくりそのまま実写化された内野聖陽。
そのパートナーで主人公の筧史朗役の西島秀俊を引出す役回りの内野聖陽の演技力を改めて、認識できる作品となった。
食をテーマに、ふたりのゲイ・カップルに巻き起こる事件を絡め、本当の幸福とは何か?を問う原作者のよしなが自身の才気あふれる作品である。
大切なひとと食べる食事の幸福、一緒に居られる幸福、そして、いつか終わるであろう幸福。
自分達だけではなく、自分達と関わる家族、友人・・・究極には、全てのひとが、幸福であらんことを・・・。
何気ない日常のひとコマを切り取って、そこにある見逃してしまいそうな幸福感があちこちにちりばめられている。
それでも・・・やはり、美味しいものを作ること、食べること(或いは、食べることができること)、それが、一番理解しやすい幸福なのかも?
『きのう何食べた?』
それは、一番近い過去の一番幸せな時間を思い出させる幸福な時間。