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映画:パリの小さなオーケストラ

2024-10-04 23:25:55 | 演劇・映画

蒸し暑さの残る小雨パラつく金曜日。

 

昼前から、私鉄駅前の昭和レトロ映画館で、『パリの小さなオーケストラ』を鑑賞。

子どもの頃、テレビで、ラヴェルのボレロの演奏を見て、指揮者を夢見るようになったアルジェリア系の少女ザイア・ジウアニは、双子の妹でチェリストを目指すフェットマとともに、パリの名門音楽院に最終学年で編入が認められた。

しかし、クラスメート達に、田舎者と蔑まれ、世界でも6%しか存在しない女性指揮者への道は、きわめて困難であることを知る。

人種差別、性差差別、階級差別に阻まれたけれど、彼女らの父親に諦めてはいけないと諭される。

特別授業で、巨匠セルジュ・チェリビダッケに見いだされ、悩みながらも、女性指揮者への道を歩んでいく。

映画の主軸となるのは、ラヴェルのボレロ、フォーレの夢のあとに、プロコフェイフのロメオとジュリエット/モンタギュー家とキャピュレット家の楽曲。

全編クラシック音楽満載で、演奏シーンも楽しみのひとつ。

音楽は、技術はもちろんだけれど、感性の豊かさと両輪が、バランスよく調和しないと奇跡と感動は生まれない。

指揮者と奏者がひとつになって初めて、奇跡は起きる・・・師の言葉の意味を理解できたとき、ザイアは女性指揮者へと成長してゆく。

ディヴェルティメント・オーケストラを設立し、活動の場を世界に広げていくことになる。

才能と努力で、様々な障害を乗り越えていく姿は、神々しくもあり、温かくもある。

ラストシーンのボレロで感涙。

 



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