風もなく穏やかな初冬の晴天。
初霜・初氷観測。
明け方の冷え込みが厳しい。
一昨日(11月6日)。
映画『十一人の賊軍』を鑑賞。
先週は、会津に行き、戊辰戦争の激戦地を訪れた。
官軍(明治新政府軍)と旧幕府軍の間で、周辺諸藩を欺いて、官軍に寝返ることを画策する新発田藩家老・溝口内匠(阿部サダヲ)。
時間稼ぎのために、官軍足止め作戦を決行。
足止めの砦には、罪人十名。成功した暁には、無罪放免を約束されるも・・・。
そして罪人を束ねるのは、新発田藩の町道場を営む鷲尾兵士郎(仲野太賀)と家老の女婿入江数馬(野村周平)。
藩と領民を守るため、小を切り捨て、大を生かそうとする家老を演じる阿部サダヲの知略には、武士道はない。
生き残るために、怨恨を抱く新発田藩に捉えられた十人の罪人と鷲尾兵士郎が、最後に挑むのは・・・?
罪人のひとりである駕籠かきの政を演じるのは、山田孝之。そして、今、旬の仲野太賀のダブルキャスト。
生き抜いて、女房のもとへ帰りたい政。
義を重んじ、正義に生きようとする兵士郎は、真逆の動機。
その老獪な知恵で、幕府軍、官軍、そして罪人達を手玉にとる新発田藩家老。
三者の思惑が交差するなか、個性豊かな罪人達の生きざまを描く。
昨年公開の『リボルバーリリー』で、海軍・山本五十六役を演じてから、こういう役が多くなった家老役の阿部サダヲ。優柔不断で善良そうな外見と裏腹に、ブレることなく切り捨てていく様は、後に、一番大切なものを失うことになるのだけれど、一種の不気味さがあった。
若いころのピチピチと跳ね回る阿部サダヲを踏襲しているような仲野太賀が、光る。
残酷な描写が多いので、PG12の作品となった。
『侍タイムスリッパー』以降、なんだか、戊辰戦争に縁のある今日この頃。