満月。
午後8時半頃、いつより、大きく聞こえるフクロウの声。
どこか、至近距離にいるのかどうか・・・。
闇夜・・・と言っても、今宵は、満月で、いつもより、かなり明るいけれど、流石に、雑木林の中で、フクロウを見つけるのは、難しい。
暗視カメラなどの文明の利器がないと、夜間の撮影は、無理なんだろうなぁ。
みてみたいなぁ・・・闇夜のフクロウ。
皓々(こうこう)と。
つきひかり。
満月の夜に、フクロウの声。
夜の静寂(しじま)。
如月(二月)の森の中。
音もなく、フクロウが飛ぶ。
私は、フクロウの声を聴くと、嬉しくなる。
これから、静かな静かな・・・深い夜の闇の中で。
誰もいないし、誰も来ない。
熱い焙じ茶など、飲みながら・・・。
さあ、何をしようか・・・夜が明ける迄。
如月の夜は、長い・・・いやいや師走よりは、短いけれど。
冷たく凍りついた世界の中で。
氷の朝が来る前の・・・深い深い闇夜の森の中で。
起きているのは、私と・・・そして、姿の見えぬフクロウだけで。
(いやいや・・・夜眠られぬ家人も階下で、起きているだろう)
さあ。深夜は、まだ始まったばかり。
本気の春が、来る前に。
名残の冬を楽しもう。