3月14日(日) 晴
午前9時の急行で、松阪に行く。
郷里ではあるけれど、兄の家が残るだけで実家はすでに無い。
お迎えに来てくださった高校の同級生・井上弘子ちゃんと市街の嬉野ふるさと会館に向かう。
今日の講演会。講師は旧知の田島和雄先生で、愛知がんセンター研究所長を経て三重大学教授から、定年後、請われて美杉クリニックの院長に就任なされ、今では市外の「うきさとむら」に別宅を構え、毎日8㌔の道のりを往復徒歩とランニングで通勤しておられる。
一昨年の晩秋に、名張の講演会においでくださった、日本対がん協会会長の垣添忠生先生も、毎日腕立て伏せを100回こなされ、また一方で剣道の達人でもいらしたし、マラソンランナーの三重大学乳腺外科教授・小川朋子先生、放射線科教授の野本由人先生ほか、【頭脳明晰・身体強健】の医学者の多いことは、患者にとってまことに喜ばしい限りである。
「生活習慣病を遠ざけるイキイキ生活~里山の暮らしに魅せられて」と題した講演で田島先生は、主な生活習慣病とその現況、個別のレクチャー、運動と栄養、心身鍛錬の一助としての詩吟…などについて判り易く語り、また、吟じてくださり、新型コロナ禍の今、ウイルスから身を守るという意味でも、時宜を得た講演であった。
弘子ちゃんの車で松阪に戻り、駅前のサ高住、「さくらの杜」に、学友にして病友のタダさんを見舞う。
サ高住とは、サービス付き高齢者向け住宅のことで、国の「地域包括ケアシステム」拡充の施策として2011年に各地に創設され、今では多くの民間業者がしのぎを削っている。
松阪市のさくらの杜もその一つで、義妹の恭子ちゃんが少し経営にかかわっておられる関係で、オープン直後に見学させていただいた。
経費15万円で、3食個室付き、大きなジャグジーもあって、医療機関とも連携があり、「みるくが居なければ、ここにお世話になりたいわ」などと笑った。
その折、元気でご一緒に見学をされたタダさんが、心疾患で一足お先に入所されたのだ。
「時節柄、面会謝絶にしております」とおっしゃる施設長さんに、「この施設ができました折に、真っ先に見学をさせていただいた金つなぎの会です。 あの時ご一緒に見学したタダさんのお見舞いに来ましたので、お互いにドアの向こうとこちらで、顔を見合わせて手を振り合うだけでも」とお願いし、最後には、玄関内に椅子を用意していただき、弘子ちゃん、黒川さん、さくらも共に話に花盛り♪
それにしても。
本日の新型コロナウイルス関連情報によれば・・・
感染者が44万7912人、退院者は 42万5663人
重傷者 328人 死者 8594人
重傷者 328人 死者 8594人
とのことである。(厚生労働省発表)
連日同じような数値で推移しているこのデータを、しっかり読み解けば、新型コロナウイルスが引き起こす「重症急性呼吸器症候群」(SARS)の姉妹種であるCOVIDー19が、注意深く対処すれば、懼れるに足りないインフルエンザの一種である、と容易に理解できる。
それとともに、漸増ではあるが増え続けている現状に鑑みて「新型コロナウイルスと共存して負けない」生き方が求められていることも、納得いくのではないだろうか?
COV-19、懼るるに足らず、されど侮るべからず!
敵は、強い感染力と変異する可能性を武器に、サル目ヒト科ヒト属 のヒトに対し、闘いを挑んでいるのだ。
万物の霊長であるヒトが、「非生物・生物両方の特性を持 つ」タンパク質と核酸からなる粒子 (新型コロナウイルス)に、何ゆえ負けることがあろうか?
油断と不作為こそが、獅子身中の虫!!
タダさんの施設から車で約30分に良子さんのご自宅がある。
今年88歳の良子さんは、「1週間に1度、娘と孫が来てくれるの。 このお花は目の見えない私が、デイサービスの施設で活けたのよ。 これは赤いバラの花と言われて、手探りで花ばさみを遣うの」
普段は一人暮らしの良子さんは、手探りで調理をし、「近所のお友達が様子を見に来てくれて、帰りに持って帰っていかれるのよ。美味しいんだって」
調味料は「適当にして、味見しながら足していくの」
昔取った杵柄の、按配の良さ!
「眼が見えなくったって、出来るもん!」
三重県保健師会の会長を長く務められた良子さんの、【氣甲斐性】こそあっぱれなり♪
入居料が高すぎて、年金暮らしの小生にはまず、ムリ。二人の子供に無心する気もなし。
サ高住入居の夢も叶わぬとは!
いつも元気溌剌のあなたに倣って、老いの一徹、上等じゃーんと歯を食いしばって生きる。