♪香代子さんと、 ピリ辛ちゃんこに舌鼓を打つ宵…

「あなた、いま、どこにいるの？　あら、珍しい！　おうちに居るのね」
…じゃあ、畑のスイカ、ニンジン、ピーマン、お茄子に胡瓜を持って行くわ！

いつものように元気な香代子さんからの携帯電話。　ではでは、夕ご飯は外でいただきましょう。

お互い気楽な独身同士。　涼しくなった今夜は、ロードサイドの和風レストラン・さとのピリ辛ちゃんこがいいね。

そう、そうしましょう！

大阪の銀行支店長だった夫君を、この春に亡くした香代子さんは、生来の楽天的な性格で、何事にも気持ちを引きずることがない。
良い性格である。
うらやましい性格である。

辛いこと、悲しいこともあるでしょうに、趣味の畑仕事に精を出しては解消し、おかげで私まで余慶にあづかり、ありがたい♪

午後８時前さとで落ち合い、古今東西、森羅万象、二人の会話は途切れることなく、あちこちに飛びながらも元に戻り、日付けが変わるころまで、４時間余り居続けで…

「そうそう、こんなことがあってね！」
積水化成品さんから、ウレタンシートのクッションをいただいて、ほんとうに有難くて、東京から引っ越し便で送ったのが、今日、着いたのよ。
…あなた、要らない？

「じゃあ、帰りにお宅に寄るわ！」

ウレタンシートのクッションを、「あらら、これは素敵！　３枚もらってもいいかしら？」
香代子さんが喜んで、３枚持って帰ると言う。

さくらもうれしくて、お互いに、「ありがとう！ありがとう！」
午前零時を過ぎた、我が家の門扉の前で、大きな声で、あはは、あはは～。

ご近所迷惑な二人でありました。