私がよく行く書店はこの街で一番大きく、本の数も多い。その中で最近目立ってきているのが、成人雑誌のコーナーだ。ヒモで縛ってあるから中までは見えないが、表紙の女性は裸で大胆なポーズになっている。その隣に、『WiLL』と『Hanada』が置かれている。
成人雑誌もこの保守系雑誌も、買って行くところを私は見たことは無いが、山積みされているからにはかなりの人が買うということだろう。店員さんに「どういう年齢の人が買っていくの?」と聞いてみたいがなかなか出来ずにいる。
今月の『WiLL』7月号は、「総力特集 中国は人類の敵!」とあり、「立憲民主は日本に必要ない政党」の記事もあったので、食わず嫌いではいけないと思って買って来た。「中国は人類の敵!」の筆頭に、「東京五輪をコロナ勝利のエネルギーに」の見出しで、安倍晋三氏と弘兼憲史氏の対談が載っていた。
弘兼氏は漫画家で、『課長 島耕作』で知られている。対談したふたりが腕を組んでいる弘兼氏のイラストもある。弘兼氏は「国民のために一生懸命働く政治家にスポットライトを当てよう」と思い、マンガ『加治隆介の議』を描いた。「倫理的に問題はあるけど仕事のできる政治家」で、「総理大臣にまでのぼりつめた人」と言う。
弘兼氏の関心は「日本の有事と安全保障」にあり、「自衛隊は万が一に備え、日々過酷な訓練に耐えている。こんなに国家と国民に奉仕する自衛隊」は憲法に明記すべきで、「憲法改正をぜひ実現して」と安倍氏に要望している。へぇー、あの『課長 島耕作』の作者はこんな人だったのかと私は落胆する。