稲沢市の荻須記念美術館で安野光雅展を、一宮市の三岸記念美術館で武井武雄展を観て来た。ふたりとも絵本作家のイメージが強い。武井さんは1894年生まれ、安野さんは1926年生まれだから、およそ30年の開きがある。
ふたりを意識して、同時期に開催したのだろうかと思ったが、確かめることは出来なかった。荻須記念美術館には2校の児童・生徒が見学に来ていて、ゆっくり鑑賞する余裕が無かった。それでも安野作品が好きなカミさんは、時間をかけて見入っていた。
ビデオコーナーでは安野さんへのインタビューが流れていたが、絵を描くことが本当に好きで、旅をして魅かれる景色に出逢うとすぐ描きたくなると言う。「女性に魅せられるのと一緒で、もっともっとと探してしまう」そうだ。
武井武雄展では、たくさんの作品が展示されていた。生まれ故郷の長野県岡谷市の美術館が貸し出して、全国を回っているのだ。武井さんは画家を目指していたが、仲間から絵本を描いてみないかと誘われて、絵本作家になった。
刈谷市美術館で観た、宇野亜喜良さんもそうだったけれど、何にでも挑戦している。絵本の挿絵はもとより、表紙や装丁も手がけている。童画という言葉は、武井さんが銀座で開いた個展から始まったと解説されていた。
武井さんのデビューは戦前だから、歯を食いしばって生きていた時代だが、子どもたちには夢を与えたいと描いた絵本だから面白い。安野さんは戦後のデビューで、しかもヨーロッパを旅してきたから、とっても柔らかな絵が多い。
武井武雄展の最後は「平和」で、とっても面白い言葉が絵に添えられていた。「女性上位こそ平和の前提条件だと、世界中の女性が立ち上がった。じゃあためしに俺とプロレスやってみようかと男性が言ったら、だから男性は野蛮人だというのよと、男性に接吻した」。
安野光雅さんは好きですが
絵本は描かないですが原田泰治さんの
日本の原風景の絵の方が長閑で好きです。
City Boy (old man)よりCountry boy (old man)なんで(^_^;)