友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

期待し、裏切られ

2011年11月28日 18時48分36秒 | Weblog

 昨夜は午後8時の段階で、橋下・松井当選確実のテロップが流れた。投票が締め切られたばかりで、開票もしていないのにである。実は開票した結果、全く逆でした、ごめんなさい、という報道もありうるからと思っていたけれど、続くニュースで「大阪維新の会」は万歳を行い、一方の相手は「力不足でした」と敗北宣言していた。大阪市長と府知事のダブル選挙は、圧倒的な票差をつけて、橋下さん率いる「維新の会」が当選したのだ。

 

 「おもろい」「はっきりしている」「何かやってくれる」「変えてくれるやろ」と市民は橋下さんに期待していた。テレビで聞く限り、橋下さんの演説は分かりやすい。「市民は守ります。しかし市役所は守りません」。市民は「わてらの味方や」と思うだろう。しかし市民をどう守るのか、市役所は守らないというのはどういうことなのか、雰囲気はあっても中身は何も無い。

 

 なんとなく閉塞感が漂いだした頃、官僚の汚職が続いたり議員の不正があったりして、それに経済活動も停滞してきて、国民がいらいらしていた時、小泉純一郎さんは「古いものはぶっ壊す。自民党もぶっ壊す」と郵政改革を掲げて政治を引っ張った。国民の多くが「改革に期待した」が、風前の灯だった自民党政権を延命し、派遣社員を設けて企業を助け、自由競争の名の下に経済活動を滅茶苦茶にしただけだった。

 

 国民は小泉改革に期待して破れ、政権交代で民主党に期待したが「何も変わらない」と実感している。だからこそ、既成政党ではダメだということだろう。それが大阪のダブル選挙に現われている。橋下さんは「選挙の結果は民意だ。市役所の職員、教育委員会はそれを知るべきだ」と発言していた。そのとおりだろう。市民の多くは、たとえよく分からないとしても、「橋下でええじゃないの」と支持したのだから。

 

 橋下さんはあえて、「独裁者になる」とも言っていた。それくらいの覚悟が無ければ改革など出来ないと言明した。強いリーダーの出現を期待した市民は「ガンバって」とエールを送った。それがどんな結果を招くかはまだ分からないが、「何かやってくれる」という期待が大きいから、市民にとって不合理で理不尽なことなど考えてもいない。ヒットラーは初めから独裁者ではない。ナチスは選挙で多数派となった。ドイツ国民はヒットラーに期待し支持したのだ。

 

 今はそういう時代なのだろう。憂鬱な時代だとも言えるし、市民が切り開くことができる時代だとも言える。大きな曲がり角に来ているが、みんなが知恵を出し合ったならきっと解決できるだろう。しかし、私たちはその先を見ることはできるのだろうか。

 

 「毎日ブログを書き続けよう」と約束した中学からの友だちは今月の5日から中止している。住民検診で心電図に異常が見つかり、「このままの状態だと近いうちに心臓が止まるかも知れない。脈拍数が同年代の人の半分しかなく、不整脈も繰り返し起こっている。すぐ入院出来ませんか。期間は1ヶ月か1ヵ月半くらい」と宣言された。私も全く同じ症状なのでちょっと気になっている。12月になっても更新されないようなら私から連絡してみようかと思う。

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