「とても良いお天気だから」というので、今月末で終わってしまう『シュルリアリズムと日本』展を三重県立美術館へ観に行って来た。菰野町の「パラミタミュージアム」へ出掛けた時、散々苦労したので、今日こそは間違いなく行くぞと出発したのに、国道22号線から名2環に入るつもりだったのに、ナビはどんどん南へ行けと指示する。
結局、名古屋高速をぐるりと回り、名古屋駅の南から名古屋西ジャンクションへと誘導された。「どうしてこんなにおバカさんなのか」とナビに文句を言っていると、カミさんから「学習しないあなたが悪い」と注意された。ナビを新しいものに取り換えるつもりだったのに、あいにくホンダは店舗の改修で休みだったのだ。
それでも何とか津まで辿り着いた。三重県立美術館は森の中にあるでっかい建物で、駐車場は空いていた。シュルリアリズムの歴史が解説され、日本人作家の作品とか雑誌とかが並べられていた。カミさんは私よりも、熱心に作品を眺め、解説を読んでいた。私の卒論のテーマは「シュルリアリズム」であり、私の書棚にはその関連の本が並んでいる。
「展覧会を観に来ても、あまり感心することが無かったけど、今日は凄く分かった。あなたが描いていた絵はシュールだったのね」と熱っぽく語る。私が「卒業展は観た?」と聞いたら、「誘ってくれた?」と逆に尋ねられた。卒展に出した6枚のパネルはどこへ行ってしまったのだろう。私が県美に取りに行った時はもう、何も無かった。
自分の作品に執着しないようでは画家にはなれない。教員になって開いた個展の作品もどこにあるのだろう。私はダリに憧れ、時空を超えた空間を写実に描くことに心血を注いできた。ところが満たされた毎日の生活に溺れ、闘争心を無くしてしまった。満足からは何も生まれない、それが今は分かる。
カミさんは売店で2700円もする本(写真)を買う。何やらとても張り切っているので、「運転してくれる?」と訊くと、「いいわよ」と替ってくれた。カミさんの運転は、本当は怖いのに、いつの間にか眠ってしまった。「スムーズに帰れたわね」と自慢そうに言う。
私はもう無理な距離です。往復するなら100kmが限度かと。
新聞に運転を止めるとボケが始まると書いてありました。
主婦から料理を取り上げるのと同じで、運転する事でのいろんな注意とかが無くなる事でのボケだそうです。
頭は何かで使ってないとボケまっしぐらということです。
くれぐれもご注意の程…。