春に備えて、ペチュニアの鉢を整備する。越冬して花芽を出してきているものもあれば、こぼれた種から育ってきた小さな苗もある。咲き揃った時にキレイに見えるようにと思いながら植え替えを進めている。
朝食の後、すぐにルーフバルコニーに出た。例年なら、1鉢毎に全ての土を出し、残っている根を取り除き、牛糞やバーク堆肥を混ぜ合わせ、赤玉土を敷き詰めた上に入れていくのだが、今年はズルして、赤玉土は取り出さずに肥料の混ざった土を入れた。
天気予報では午後3時から雨になるという。少しでも多く作業がしたかった。カミさんはテレビの前に陣取り,WBC準決勝のメキシコ戦を観ている。ガラッと窓が開いて、「佐々木が3点取られた」と報告してくれるが、心配そうだ。
しばらくするとまた窓が開いて、「吉田がホームラン打って同点になった」と喜々とした声で言う。「よかったね。勝つかも知れないね」と返すと、「きっと勝つわ」と消えていく。スポーツだから勝つ時もあれば負ける時もあるのに。
日本チームは一体感もあり、それぞれが役割を果たす意欲がある。天候が良くならないから、私はそのことが心配だった。ガラッと窓が開いて、「村上が打って逆転したわよ」と大喜びで言う。カミさんの旧姓は村上だからなのか、村上選手の活躍に大興奮だ。
私は作業を中止して、その決定的な場面を見に行く。「日本の4番だけのことはあるわ」と村上選手の2塁打にカミさんは感激している。1塁の吉田選手に代わって周東選手が代走に命じられたが、彼の走りが無ければ逆転できなかった。
午後も急いで作業に取り掛かった。しばらくすると首に冷たいものが‥、雨が降って来た。それぞれの選手が役割を果たし、観ている私たちも大満足した。今晩は決勝戦への進出を祝ってワインで乾杯したいが、カミさんは同意してくれるだろうか。
ワインに合う夕食の準備をしてしまおう。これで作戦勝ちかな。