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2023.04.13 蕗の煮物と、山椒の樹のこと。

私は、子供の頃から、蕗が大好きだった。

昔に読んだ料理研究家のエッセーに、自宅の庭に「つわぶき」が生えていて、それを
絶やさない様に、気をつけていると書いてあった。
何故なら、そのつわぶきを、時々収穫して、料理に使って、家族の毒消をしたいから
とあった。
母や、大人たちが、「蕗は毒消し」だと、いつも言っていた。

私は感心して、自分も将来、そうしようと思っていたぐらいだった。
蕗は好きだが、石蕗(つわぶき)は、どんな味がするのだろうと思っていた。
それほど、蕗には、関心があったが、そんな生活からは、縁遠い生活を送った。

先日、スーパーで、蕗を見つけた。
今年は、まだ蕗を食べていないことを思い出して、買ってきた。



先日、筍の煮物に豌豆が合うことを知ったので、今回、蕗にも豌豆を取り合わせる
ことにした。
鶏肉と、わかめも合わせて、木の芽を添えた。
子供の頃から、私は煮物好きだった。
蕗は、いかにも春の味、懐かしく優しい煮物になった。

(夕食)

木の芽は、たったこれだけで、158円もした。

以前、神戸の1軒屋に住んでいたとき、我が家の庭に小さな山椒の木が育ってくれて、
何年間かの間、木の芽を取ることができた。
それが続いたので、ああ、良かった、この庭に合ってくれたのかなと喜んでいると、
数年後、突然、その樹が消えた。
また植えると、育ってくれて、今度は大丈夫かと思ったら、また、突然消失したと
言う様なことがあった。
山椒は、大変繊細で難しい植物なのだと、そのとき聞いた。
地植えであってもそうなのだから、今のマンションに、鉢植えの山椒を買ってきても、
また消失して落胆するだろうと思うと、鉢植えを買って来る勇気がなかった。

それでも、たとえ、2〜3年で消えたとしても、我が家のベランダの木の芽を、煮物に
使うのは、なんとも楽しいし、値打ちあると思う。
今度、鉢植えを買って来ようかなと思っている。

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