前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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福井県議会。福井市中核市議案、賛成多数で可決。私は反対討論

2018年09月15日 | 福井県政

 昨日は福井県議会最終日。

 私は福井市の中核市議案に反対討論をおこないました。細川議員は継続審査を主張し採択に反対しました。あとの会派・議員は賛成しました。また、「水道法改正案の慎重審議を求める意見書」が全会一致で採択されました。安倍政権がすすめる水道民営化の方向は国民生活に大きな影響をおよぼす懸念があります。

 本会議の後は、議会改革検討会議、広報会議、県議会互助会で石川県議の米寿を祝う会でした。福井県議会で米寿現職は史上初めて、とのこと。

 

福井新聞より

 

 

 

 

■反対討論

 日本共産党の佐藤正雄です。

第70号議案 福井市の中核市指定に係る申し出に対する同意についての議案でありますが、拙速な採択はすべきではありません。

その理由は、第一に事実上、福井市の財政再建計画と表裏一体となった議案でありながら、肝心の財政再建計画の見通しが不透明であることです。これから新幹線駅の建設、北陸本線の第三セクター化、再開発事業など福井市財政に巨額の負担が発生するわけですが、その総額はまだ確定しておらず、財政再建計画にも盛り込まれておりません。こうした状況で、市民サービスと市役所職員の労働条件などを一方的に切り刻む内容でつじつま合わせをした計画は張り子の虎となりかねないではありませんか。市長の熱意や決意だけで了承できる問題ではありません。

 またこの財政再建計画についての市民説明会も開催されておらず、市民のコンセンサスを得られているとはいえない状況です。

 第二に、県は来年4月1日の中核市と同時の嶺北10市町との連携中枢都市圏は見送るべき、との見解ですが、先送りされるにしても、どこかの時点で締結されるであろう連携協議の内容はまったく関係市町の住民や議会にしめされていません。

 こうした重要事項が県民に知らされていない中で、県議会が「あとはおまかせね」というような事実上の白紙委任の議決はおこなうべきではありません。

 さらに福井市の財政計画の交付税歳入では中核市と連携中枢都市に係る分もすでに計上されていますが、仮に連携協約締結が先送りされるならば、その分の約2億円弱の交付税収入が減額される可能性もあります。

 第三に、専門業務にあたる県職員を福井市に派遣する計画でありますが、問題は福井市の財政再建計画にもとづく職員給与削減は派遣された県職員にも適用が及び、職員の不利益になる懸念があります。

 以上のように、さまざまな問題をかかえている福井市中核市指定には現段階では同意できません。

 

 つぎに、請願第30号  新たな一般職非常勤職員の処遇改善と雇用安定を求める意見書提出に関する請願を不採択とする委員長報告には反対です。

 地方における雇用改善、労働条件改善が必要なわけですが、それはまず地方自治体から率先しておこなわなければなりません。導入される会計年度職員にたいして、逆に不安定雇用のような悪いイメージを与えるようでは、都市圏から福井へUターンしての就職は増えません。都市圏からの福井へのUターンを促進する人口問題へのアプローチのうえからも日本で一番働く条件の良い福井県庁や各市役所、町役場をつくることが必要です。

 こういう請願を不採択にするようでは、ますます福井にもどってくる若者が少なくなるのではないでしょうか。

 

 以上申し上げて反対討論といたします。