福井県が能登半島地震の災害廃棄物の一部を受け入れる方針を杉本知事が石川県の馳せ知事に伝えました。被災地復興のためには政府のリーダーシップが必要だが・・なかなかみえてきません。
1月24日に行った日本共産党福井県員会の県への要望でも「能登地域の復興のためには、大量のがれき・災害廃棄物の撤去、当面の仮設住宅とともに住まいとしての復興住宅の大量建設が必要になるでしょう。国、石川県とも連携して県内業者・関係団体の協力、支援計画も考えてください」と求めていました。
私たち福井の福井豪雨災害でも大量の廃棄物が出ましたが、大地震は建物そのものが廃棄物となってしまうケースも多く、発生量はけた違いであり、この問題の処理なくして、あらたな住宅建設ふくむ地域の再生が出来ないことは明らかです。岸田政権は初動でも、1か月余がすぎても打つ手が遅いのではないか。
ただ、苦い思い出があります。かつての阪神淡路大震災の時の災害廃棄物も大量に福井県内の処理場に運ばれました。当時は敦賀市にあったキンキクリーンセンターの民間最終処分場にも運ばれました。ところが、その後、県の許可量を超えて全国各地からの廃棄物が運び込まれ、違法状態が長く続きましたが、暴力団関係など闇組織との関係を恐れ、県は違法行為に厳正に対応しないままズルズルと違法搬入が。これは福井県行政の大きな汚点となり、県民の税金100億円以上を投入した後処理がつづいています。
こうしたかつての福井県の廃棄物行政の過ちを繰り返さないよう、福井県や中核市となった福井市の役割は大きい。
県民福井より
■NHK・・・杉本知事 災害廃棄物一部受け入れる意向 馳知事に伝える 02月10日 19時20分
杉本知事は石川県の馳知事と10日、面談し、能登半島地震で発生する災害廃棄物について、福井県内の処理施設で一部、受け入れる考えを伝えました。
杉本知事は10日午前、石川県庁を訪れ馳知事と面談しました。
面談は非公開で行われ、終了後、馳知事は記者団に対し、「福井県には隣県として、人の派遣や物資の調達など、あらゆる面で大きなバックアップを頂いている。復興まで長い道のりになるが、本当に感謝している」と話していました。
一方、杉本知事は、石川県全体で約240万トンに上ると推計されている災害廃棄物について、福井県内の処理施設で一部受け入れを行うなど、被災地の復旧・復興に向けて必要な支援を引き続き継続していく考えを示しました。
その上で、3月16日に控える北陸新幹線の金沢・敦賀間の開業を前に、PR活動を福井県として積極的に行っていく考えを伝えたということです。
杉本知事は、「被災地の復旧・復興について今後もしっかりと協力させていただくと話をした。北陸新幹線については福井が一生懸命PRすることで石川にも来ていただいて、能登全体に元気が広がっていくようにしたい」と話していました。