物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

【書籍】東京のかぞえかた

2008年07月04日 | Weblog
『東京のかぞえかた』(吉田稔著、情報センター出版局)を読む。

「5,063のコンビニと、359の救急病院」
「 9,285の宗教団体と、186万1,500人のうつ病患者」
「4,276件のドメスティックバイオレンスと、104軒のSM倶楽部」
・・・
  東京に関する一見脈絡のないデータを対比させ、日本語と英語の解説を加えている。それぞれ二つの数字のギャップが、大都市の矛盾と孤独をあぶり出す。また各ページの可愛らしいイラストと、無機質な数字とのコントラストが、病に犯された東京の現状を怪しく浮き立たせている。
 個人的に秀逸だったのは、
「59人の他殺死者と、2,567人の自殺者」の章。
「(前略)気になるのは都市の体温。殺人事件の方がましとは言わないが、殺人の現場はいつも必ず二人以上の人間がそこにいるのに、自殺はほんとうに、たった一人であるということ。都会には、こんなにたくさんの人間がいるのに。」
一瞬ドキッとするような洞察力である。

 旧友である筆者とは今月二人で飲むことになっている。
 知的刺激をtakeするだけでは申し訳ない。何かしらgiveできるべく、もっと俺も勉強せんと・・・

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
update (Y)
2008-07-04 02:58:56
本を書いた5年前と違って、さらに病的になっているのが、最近は自殺も2人以上でやるようになったってこと。複雑な心境です。
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まったく (モジャン)
2008-07-05 07:53:34
うん、「ネットで知り合った見ず知らずの人と」とかね。殺人も、「関係性のない人を無差別に」とか。無差別殺人は、“他人を殺める形の自殺”かもしれません。
返信する

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