落語で楽しむ江戸ことば事典 | |
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みやび出版 |
☆☆☆
落語のことば事典。江戸用であるが、この頃江戸落語を聴く機会も増えているし、
落語は基本、東西一つなので、ア行から順に見ていく。
周知の言葉であるが、今まで違って理解している言葉も多く、多少紹介すると、
“安家来そう”【あんけらそう】
あっけにとられるような言動をとる安物の家来をいう。
仁鶴さんの落語で、意味もないところで“チョウチブスとか”“あんけらそう”が
でてくるので、てっきり“あんけら草”という草の名と思っていました。・・・・・アハハ。
“お茶の子”【おちゃのこ】
早朝の茶漬け飯。農民が野良に出る前にお茶漬けなどを流しこみ、
ひと働きのあと朝食にとりかかった。
たいして腹の足しにならないことから、物事の容易、簡単なこと。
お茶の子、さいさい、で簡単なことはわかっていたが、お茶漬けとは・・・近い。
“木で鼻を括る”【きではなをくくる】
正しくは〈木で鼻をこくる。〉木で鼻をこするように冷淡にあしらう、
無愛想にもてなす、味も素っ気もないの意。
木で鼻をこするって、どういうこと、
言葉の意味は理解できていたが、行為が納得できず。
“ふりの客”【ふりのきゃく】
馴染みや常連ではなく、一見の客のこと。
雨宿りのつもりで寄席などへ入り客を〈雨宿りの客〉、つまり〈ふりの客〉である。
てっきり、「フリーの客」の縮まったものと、勘違いしてましたな・・・。
“ぼんくら(盆暗)”【ぼんくら】
頭の働きが鈍い、気がきかないの意。
賭博用語の盆ござの、盆の上のことに暗い、賽の目が読めない人を馬鹿にした言葉。
これは知っていたが、土蔵造りは普通冬場に建築し、“盆”のころの夏場にに建てた“蔵”は
永持ちしないところから“盆蔵”という説もあると・・・・・・これは知らなかったですな。
“六日知らず”【むいかしらず】
一日、二日と指折り数えて、三日、四日、五日で握り拳ができる。
一度握ったものは、二度と開くことができないから、六日、七日と数えることができない。
ゆえに、“六日知らず”はケチ、しみったれということ。
落語の“始末の極意”に、棒にぶら下がり、小指から順に離してゆき、
親指と人差し指だけになってそれが極意というのがありますが・・・・その逆のバージョンですな。
“弥助”【やすけ】
すし、鮨のこと。
歌舞伎の「義経千本桜」の鮨屋の場に弥助という美男子が登場し、奉公人でありながら
店主の娘といい仲になる。以来芝居通の間から鮨、鮨屋を称して「弥助」と呼ぶようになったと。
あちこちで“弥助”という鮨屋を見かけますが、そういうことだったのか。
ちなみに大阪の住吉に「やろく」というコロッケの美味しい洋食屋があります。
(何繫がりや)
まあ、言葉の語源っていろいろあるんですな。
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