絶叫委員会 (ちくま文庫) | |
クリエーター情報なし | |
筑摩書房 |
☆☆☆☆
街で聞く何気ない言葉にニヤリとする。
でも喋っている人は、受け狙いではなく、真剣であるがゆえに可笑しい。
感受性の高い、詩人穂村さんが、「今日こんな人がおったんや」、と
居酒屋でビールを呑みながら次々披露してくれてる様な本。
例えば、“ありえない”の項では、
穂村さんが会社員時代、総務部員として入社試験の監督をしていたときのこと。
試験用紙を配って内容や手順について一通りの説明をしたあとで、
「何か質問はありますか」と尋ねたところ、一人の女子学生が手を挙げた。
「このテストに落ちたら、来週もう一度受けにきてもいいですか」
一瞬、答えに詰まる。「ありえない」質問だ。呆れつつ、ちょっと感心した。・・・と。
社会的な枠組みを、絶対視しない彼女のセンス・・・・・・・。
むろん穂村さんの答えは「残念ながら駄目です。今日合格してください」・・・・・・・。
あと、美容室での、
「お湯加減はいかがですか」
「おかゆいところはございませんか」
「気持ち悪いところはございませんか」
「流し足りないところはございませんか」
顔のガーゼの下でおもわずツッコミたくなるセリフばかり。
サービス・トークなら、いっそ
「小腹は減ってはいませんか」
「エロい御気分じゃありませんか」
「アメリカン・パーティ・ジョークはいかがですか」
「死んだお母さんに会いたくありませんか」
とでも言ってくれたら、答えようもあるのにと。
そうして、周りの人の言葉を聴いていると
無数の詩が溢れていると、詩人穂村弘、大活躍の巻でおます。
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