田辺寄席。
田辺寄席の幟が、いっぱい。
笑福亭生喬さんの段。
変わらない、伝統の高座。
ほぼ、満員の、土曜の昼席。
恒例の中入りタイムのお菓子。
スタッフの皆様の、もてなしのお気持ちが、嬉しいですな。
開口一番「り」「悋気}・・・・桂文太
まずは、6月21日にあるNGK・文太独演会にゲスト予定だった
ざこばさんの話、脳梗塞で倒れられ、代役が同期の雀三郎さんに。
急な話だが、快く引きうけてくれたと・・・・。
開口一番は。「悋気」、ジェラシー、嫉妬。
やきもち程度だと良いですが、嫉妬となると、思いつのって
怖いですな。
一、笑福亭生寿・・・・・・・・・・・「孝行糖」
親孝行の徳が認められ、お上から褒美を貰う。
それを元手に、小商いをと周りの者が考えたのが、飴売り。
「孝行糖の本来は、昔々その昔、二十四孝のそのうちで、
ろぉらいしといぅ人が、親を長生きさせよとて、こしらえはじめの孝行糖。
食べてみな、美味しぃで、また売れた、嬉しぃな。
テン、テレツク、スッテンテン……」
聞いているだけで楽しいですな、昔はロバのパン屋とか、
物売りの声というか、石焼き芋とかわらび餅屋とかの売り声があったんですけど・・・。
何でもネットでものが買えたりして、風流という様なモノが消えましたな。
二、笑福亭生喬・・・・・・・・・・・「青空散髪」
これも、風流というか、ものが無かった時代のお話。
三代目染語楼さん(今の市楼さんの祖父)の作。
昭和の天王寺の公園を彷彿させる、庶民のバイタリティ溢れる
青空の散髪屋、貧しくてもお天道様があるかぎり、明るく生きれる。
ちょっと哀しく、それでいて笑える、人間模様、名作ですな。
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・「蛇含草」
向こうで言う「そば清」。
こちらは、蕎麦ではなく餅。この餅の曲食いが見もの。
落語の噺とは、いろいろ脚色され膨らみ削られ、
こなれて、この様に一つの作品になっていくんですな。
四、笑福亭瓶吾・・・・・・・・・・・「皿屋敷」
「皿屋敷」といえば、どうしても三代目春団治さんと比べてしまう噺。
お菊さんが出てからも楽しいが、皿屋敷に向かうまでの道すがら、
あの怖がりと、仲間の掛け合いが愉しい・・・・。
三代目が亡くなられた後、どなたの十八番になるのか、
興味あるところですな。
五、笑福亭生喬・・・・・・・・・・・「重ね扇」
良かったですな、生喬さんの「重ね扇」。
元々、三題噺で創られた噺。
六代目松鶴がつくり三田純一さんが加筆したとか。
江戸の歌舞伎役者が、破門になってこの上方で出直す。
その、東京弁が、ちょっとキザっぽく、噺に緊張感が漂う。
芸人を裏で支える女性、昔はこんなハナシがあちらこちらにあったんでしょうな。
笑いも渋めに、最後はほろりとさせる、ちょっとした人情噺に。
先程の「青空散髪」同様、この様な噺は、後世に伝えて欲しいですな。
この噺を演じる、生喬さんのセンスと心意気に、感服でおます。
第788回・田辺寄席(2017年・水無月)
《新じっくり 笑福亭生喬の段》
2017年6月17日(土)午後1:30開演
桃ヶ池公園市民活動センター
開口一番「り」「悋気}・・・・桂文太
一、笑福亭生寿・・・・・・・・・・・「孝行糖」
二、笑福亭生喬・・・・・・・・・・・「青空散髪」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・「蛇含草」
仲入り
四、笑福亭瓶吾・・・・・・・・・・・「皿屋敷」
五、笑福亭生喬・・・・・・・・・・・「重ね扇」
三味線・・・・・はやしや京子
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