◇ 昨年の2週間遅れ「梅干しの土用干し」
今年の関東南部地方の梅雨明けは昨年の11日遅れだったそうです。
なんともはっきりしない梅雨空が何日も続き、コロナは拡大懸念が高
まる中で、6月11日に漬け込んだ梅干しは、最終工程の土用干しを今や
遅しと待ち構えていたのであります。
そして昨日。ようやくからりとした好天が戻って、これで梅雨は明け
たと自己診断を下していたところ、気象庁の専門家の協議も整ったよう
で8月1日が梅雨明けと宣言されました。
早速冷暗室の片隅にあった梅漬けの樽を二人がかりで庭に運び、2時
間ほどかかって笊3枚に並べました。
梅はきれいな紫色の梅紫蘇に漬かって梅干しらしくなっています。良
い加減に熟していた梅はきれいな色ですが、完熟でなかった梅や育ちが
悪かった梅は漬かりが悪く黄色です。
並べた梅には梅紫蘇が絡まっています。今年は横着をして、自分で作
った梅紫蘇玉ではなく、市販の群馬産梅紫蘇という出来合いのものを使
ったために、紫蘇の葉が細かく刻まれていて、梅に張り付いているので
す。
これを丁寧にはがしながら笊に並べて、最後に張り付いたしつこい紫
蘇葉を箸で1個ずつはがしました。なぜかというと仕上がりの見栄えが
良くないからです。商品価値が落ちます。売るわけでもないのにここま
でこだわるのは、いいものを作り上げたいという職人気質、日本人に伝
わってきた世界に誇るべきモノづくり魂の表れと思います(そんなに大
げさにいうことでもないけど)。
並べた梅は3日(3回)干します。一回ごとに梅を裏返します。
<梅酢が上がる>
梅の20%の塩と混ぜた梅は3日でしっかりと梅酢が上がりました。
6月14日。
<重石外し>
さらに3日後、重石を半分に減らしました。6月17日。
<梅紫蘇投入>
梅紫蘇を加えました。梅が梅酢から顔を出さない程度に軽い重しを置
きました。6月24日。
<土用干し>
3枚の笊に並べました。梅紫蘇も一緒に干して、おにぎりなどに使う
際の増量用に、またはミキサーなどに掛けて”ゆかり”にします。
8月2日。
その1
その2
その3 奥にあるのが紫蘇玉
(以上この項終わり)