極楽寺を出て県道30号線(通称;山麓バイパス)まで一気に下りると、やはり車が恐ろしい。
台数が少ないだけにスピードを出していく車が多い。
また少し一本入った田舎道を行こうかと思案しながら顔を上げると、向こう側の角に「歩こう会」の
ような感じの集団が見えた。
どこへ向かっているのか知ろうと近づくと近畿自然歩道の道標の看板がありました。
どうもこの橋本院に向かおうとしているようでした。
実はこのハイキングコース、近畿日本鉄道の駅に置いてある
『てくてくまっぷ(奈良-24) 葛城の道コース 約10km 』で知ってはいたものの、実際に歩いた
ことは一度もなくてこの県道30号線からすぐの九品寺・一言主神社・高鴨神社は車では
行ったこともあるのですがどんな道を行くのかも知りませんでした。
それで「歩こう会」の人たちについていくのが間違いないと考えました。
内緒ですが・・・先導していかれる案内人の説明を聞くのもちょっと興味があって。
とにかくついていくことに決めて寄らず離れず (^^ゞ ズルいですね。
道端には
紫色の花が迎えてくれていましたが、かなりの登り道でした。
案内の人が振り返って 「ここが高天原(たかまがはら)と言われるところです。」と。
なるほど 古事記神話に登場する神様たちが住むとされる天上界のように見えます。
自転車はここまでで、ここから先は徒歩しか無理な道でした。
イノシシ除けの柵にロードバイクを縛り付けてロックして進みました。
砂防ダムの上を登ったり急な坂道を行けども行けども登りなんです。
後ろからついて行っていたのに「みなさぁーん、他の方のために右によって通してあげて
くださーい!」なんて、コチラの下心を読み取ったように案内人が叫ぶんです。
仕方なく一番前まで送り出されると、とにかく「せっかく道を譲ってあげたのに」と言われ
ないよう必死で登り続けました。
もうねぇ、肺が爆発するんじゃないか? 心臓が喉から出てくるんじゃないか? 状態でした。
やっと中腹のイノシシ除けの柵を乗り越えて平坦な道に出たとたんに見えた風景は
ぐるり回り込んでやっとのこと橋本院なるお寺にやってきました。
画像にはありませんがここにも道標とマップがあって割と近いところに天彦(たかまひこ)
神社があるようでしたので、少し息も整ったので足を延ばしてみました。
こんなところにも? と思うのに民家があって車の通る道もあり、何であんなハイキング登山
道を登ってきたのだろう? と可笑しくなりました。
800mほど、カエルの鳴き声とウグイスの殸、あとは風の流れる音しか聞こえませんでした。
そんなに大きな神社ではありませんが、なかなか由緒がある神社でした。
大きく曲がった急な坂道の舗装道路が県道からすぐ下までつながっていて
30台くらい止められそうな駐車場と神社までは樹齢を重ねただろう
立派な杉の参道がありました。
大人が3人も横に並んで歩くのは少し狭そうでした。
自転車を止めてあるので来た道を戻るしかありません。
橋本院まで戻り広場を見てみると、先ほどの「歩こう会」の人たちが幾つかの集団に
分かれてお弁当を広げておられました。 はい、ちょうどお昼の時間でした。
もちろん僕はそんな予定ではなかったので下山するしかありません。
登りは途中まで皆さんと一緒だったので気づきませんでしたが、一人で下りるとなると
なんとも鬱蒼と薄気味悪い山道です。 ね、自転車は無理でしょ? (^○^)
やっとロードバイクと再会した 高天原 は 独り占めした感じでした。
パノラマ風に撮って薄っすら見えている吉野・上北山方面の山に先ほどの案内の方の
山の説明を重ねてみました。