なんだかヘンテコなタイトルになりました。
自分で撮った写真を眺めていての素直なイメージです。
こんなことを言っているのがバレると敬謙な仏教徒さんからは突き上げられるかも
知れませんね、失礼をいたしました。
そんなところで先日(14日)の聖衆来迎練供養会式(しょうしゅうらいごうねりくようえしき)を
動画
とデジブック(49枚)にまとめてみました。
この儀式・法会は2週間ほど前の久米寺で練供養でも取り上げていましたが、ほかにも
京都市東区・御寺泉涌寺塔頭 即成院サンや瀬戸内市牛窓の千手山弘法寺サン、岡山県久米
南町の法然上人生誕地の誕生寺サンのものが有名で、特に當麻寺・弘法寺・誕生寺は日本三大
練供養と言われています。
実際に見たのは當麻寺・久米寺しかありませんが、京都市下京区堀川・西本願寺の東向かいに
ある龍谷ミュージアムで他のお寺の動画を見せていただいたことがありました。
弘法寺・當麻寺の練供養では、中将姫をお迎えに行くというはっきりとした目的があるけれど、
他のお寺の場合は「誰を」ということがハッキリしていないような感じです。
久米寺では大般若経の典読があり、檀信徒・仙人講・詠歌隊・僧侶、住職、稚児行列が行われ、
続いて薬師如来像を掲げた観世音菩薩を先頭に二十五菩薩が長い橋を練り渡り、金堂に赴き
ます。
當麻寺では信徒・仙人講・詠歌隊・僧侶、住職、稚児行列までは同じですが来迎の菩薩は
天人2人に先導された残り二十二菩薩(薬上・地蔵・法自在王・獅子吼(ししく)・陀羅尼・虚空蔵
・徳蔵・宝蔵・山海慧(さんかいえ)・金蔵・金剛蔵・光明王・華厳王・衆宝王・日照王・月光王
(がっこうおう)・三昧王(ざんまいおう)・定(じょう)自在王・大自在王・白象王・大威徳王・無辺身)
が先に渡り、 蓮華座を捧げ持つ観世音菩薩・合掌する勢至菩薩が練り歩き・普賢菩薩は天蓋を
持し渡ってきて、帰り(極楽浄土への先導)は観世音菩薩からと逆になります。
これはこの法会を主宰する真言宗の中の坊と浄土宗の奥ノ院を含む2つの宗派が混在する
特殊な當麻寺の特徴で真言宗の御本山:高野山からの圧力でそういう風に修正された経緯が
あるとか。
歴史と伝統のある行事には地元の町会以外にもいろいろと横槍が入るそうです。
動画のYouTubeの音声を聞いているとイロイロ面白いおしゃべりも入っていて
「踊ってる」(お練りのお姿)とか「散華をもっと撒いて~♪」、「そんなにUPで撮らんでも」などと
現代の訳も分からない人の観光が単なる行列イベントになっているのだとよくわかります。
久米寺は行列が終わっても観客のほとんどが帰りません。 後で餅まきのイベントがあるからで
スーパーのレジ袋をガシャガシャ音を立てて準備される姿に笑ってしまいます。
当麻寺はそういうイベントが無いので一斉に人がいなくなり、あれ?さっきまでの喧騒は夢?
みたいな感覚に陥ります。
同じ大和盆地のほんの10Km少々しか離れていなくてもそんな違いがユニークです。