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■民主・社民・国民新党の連立政権誕生、自民・公明政権の終焉
昨年9月7日に出馬表明をして以降、約1年間にわたる衆議院選挙が終わりました。結果は、民主・社民・国民新党による連立政権が誕生し、自民・公明政権を終わらせました。「政治を変えてほしい」という国民有権者の思いは凄まじいものがあり、自民党政治の否定=民主党という流れをつくりました。
私自身は、「政権が変わっても政治が変わらなければ意味がない」「新しい政権の中で雇用と暮らしの建て直しを進めるのは社民党」と、社民党の存在意義を訴えてきましたが「政権交代」に吹き飛ばされる形となりました。社民党は全国的には改選前と同じ7議席を確保(小選挙区3・比例区4)し、政権に加わることとなりました。
先ずもって、1年間にわたりこの戦いを支えてくれた大勢の仲間の皆さんに心から感謝を申し上げます。そして社民党・中川博司に期待し投票してくれた有権者の皆さんに、結果を出すことができなかった力不足をお詫び申し上げます。
■連立政権内で国民生活の再建目指す
私が訴えてきた柱は「雇用の再建」です。「自民党政治が財界の言うとおりに、労働者派遣法の規制緩和などを行い、3人に1人が非正規労働者となっていることは、働く皆さんの生活を破壊し、社会保障制度を破壊し、地域経済を破壊してきた。したがって、労働者派遣法の改正・均等待遇の実現・最低賃金の引き上げを行う」と訴えてきました。この他「暮らせる農業の実現」「地域医療の再生」など、連立政権の政策合意事項に入っていますので、社民党として訴えてきた政策の実現に全力をあげていくことは言うまでもありません。
有権者にとっても「政権交替したからあとはお任せ」になってはならないと思います。これからが民主主義の正念場です。私自身も自分が訴えてきたことに責任をもち、具体的に実現するための運動をつくっていかなければならないと考えています。これまでのような陳情型の政治への参画から、共に責任をもって進める協働型の政治への参画に変えていかなければ、官僚主導の政治を打破することはできません。政治主導は、政治家主導ではなく、政権選択した国民主導の政治のあり様を模索していくことです。
■北信越ブロックの議席奪還できず
戦いをはじめる時から、今回の選挙は「政権交代」がかかった選挙であり、少数政党には厳しい選挙戦となることを前提に戦いを進めてきました。北信越ブロックでの比例議席の奪還を目指し、最低7人の候補者擁立を目標に取り組みを進めてきましたが、最終的に5人の擁立(新潟2・長野2・富山1)に留まったことに、端的に主体的な力不足があったといえます。候補擁立時から、選挙協力を模索せざるを得ない情勢の中で、「社民党の灯を消してはならない」という、どこの選挙区も厳しい判断をしながら候補者の擁立を進めてきたことに深いご理解をいただきたいと思います。
事前の運動も、「比例で1議席とれる」「小選挙区は1票1票の上積みを」合言葉に、「あいさつ回り」や「ミニ集会」の開催など地道な活動を展開してきました。結果は「比例区」「小選挙区」ともに厳しいものでしたが、運動の中で惜しみない努力をいただいた皆さんと共に党の再建に向けて議論をしていきたいと思います。是非とも引き続きご協力をお願いいたします。
選挙戦のありようもだいぶ様変わりをしてきました。期日前投票が定着し選挙戦の意味合いが薄れていることや、選挙前にマスコミ主導でテレビ・新聞で世論が形成されてしまうことにある種の危機感を覚えます。また、大きな遊説車で乗り付けて大声をあげる従来のやり方は、逆に「勝手にやってくれ」という批判となり、街頭で一人黙々と訴えるか、あいさつをしている方が好感をもたれるようでした。
■社民党の再建を目指す
今度の選挙は社民党にとって、最初から最後まで「政権交代」と「社民党の独自性」の中で揺れ動いた選挙であったと思います。候補者擁立時から「選挙協力」で悩み、運動している時も「比例での当選を目指す」としか言えず、訴えも「民主党だけにはまかせられない。政治を変えるカギをにぎっているのは社民党」と党の存在価値を訴えるところから、政権交代が現実味を帯びてくる中で、「新しい政治をつくろう」「民主党だけでは不安」と政権交代を担う決意も訴えてきました。
今言えることは、余り過去の連立政権のトラウマにとらわれることなく、積極的に「連立政権を支え、国民生活の再建に全力をあげる」姿を示していく以外に社民党の生き残る道は無いということです。
来年の参議院選挙は、こうした努力の結果の中から戦う方向性を導き出していく以外にはありません。同時に、地方選挙を力強く戦い地方議員をつくっていくことが党の地力をつける道であることは言うまでもありません。このことは強調しても強調しすぎることはありません。
最後に、重ねてこれまでのご支援に深く感謝を申し上げ、第45回衆議院選挙の報告とさせていただきます。