こんにちは「中川ひろじ」です。

みんなのお困りごとが私のしごと

20171013 2017FUKUSHIMA @あがたの森文化会館2−8

2017-11-06 19:11:00 | 脱原発・危機管理

20171013 2017FUKUSHIMA @あがたの森文化会館2−8

2011年3月11日の東京電力福島第一原発事故から6年半が経ちます。10月13日に原水禁松本が主催して「2017フクシマ」と題して、福島県から自主避難している小池美重さんの一人芝居「FROM2011」と、いわき市で学校の校庭などの空間放射線量を計測して行政に対策を求めている千葉由美さんのお話を聞く会を主催しました。

■原発事故について声を出せない

2011 年の3月下旬、教育委員会が例年通りの日程で始業式や入学式を行うことを決定したと、担任からのお知らせが来た時、「降り注いだ放射能の中を、子どもたちに通学させようとする判断は間違っている」と、私は担任の先生に訴えましたが、そんなことを訴えたのは、クラスの中でひとりだけ。その後、給食を食べずにお弁当を持参し、屋外活動に参加しなかった生徒の数は、クラスにひとりずつぐらいでした。「一緒に声を挙げませんか?」と呼びかけましたが「私はそういうことはできない」と断られました。子どもがどんな扱いを受けるか、人からどう思われるかといった恐怖心が先に立ち、原発事故の影響についてどう思うのかを声に出すことは、勇気を問われる場面でもありました。

高濃度に降り注いだ放射能の中、普段通りの生活を強いられ、汚染された校庭で体育や部活動をしていた子どもたちの被曝量はどれぐらいだったのか、初期被曝を強いたあとも、リスク回避については個人の判断に委ねるとしてきたこの社会の無責任さは、どれだけ無駄な被曝を招いたことでしょう。子どもたちの心と身体に与えた影響の大きさについては、これまで、本当の議論がされてきたのでしょうか。いろんなことは曖昧に放置されたまま、政治的な意図によるリスクコミュニケーション事業が展開され、被曝についての問題は不安に思う心の問題とされていきました。

■被害者同士の対立

原発事故によって環境は汚染されたというのに、その土地で採れたものを、影響を受けやすい子どもたちに食べさせることを急ぐという、あまりにも受け入れがたい動きに対し反対の声をあげ、署名活動や要望書の提出などのアクションを行いましたが、事故後すぐに叫ばれた「風評被害」という言葉や、「食べて応援」などという動きによって未曽有の大事態の被害や実情はぼんやりとしたものとなり、加害者と被害者の構図はぐちゃぐちゃにされたことにより、この給食問題が人権問題だとする主張は理解されず、地元での署名集めはとてもシビアなものでした。私たちは地元の人々からは「歩く風評被害」などというバッシングを受け、「農家さんの苦しみが分からないのか」という手紙が届いたことや、悪質なサイバー攻撃を受けたこともありました。事故の加害者を責めるのではなく、被害者同士が対立するようなこの構図は、原発事故の複雑さを物語る、とても象徴的なものでした。環境は元に戻ったと言うけれど、元になど戻らないケースには蓋をして、そのまま放置されているというのが実情です。

■ここにもあるフクシマ

関心がなくなったのではなく、向き合うことに疲れてしまったというのが本当のところです。疲弊によるあきらめに至る要因は、リスクコミュニケーション事業による安全神話の再構築であり、その流れが大きく蔓延る中では、「ここで暮らすのであれば、気を付けながら暮らさなければならない」という当たり前は通らず、「ここで暮らすのであれば、気にしてはいられない」という理不尽さが、被曝防護の前に大きく立ちふさがる壁となっています。起こっている事態を認識することすら困難なこの社会の中で、ほんの一握りの市民がいくら声を挙げて訴えたとしても、全体を変えることはできません。まだまだ繋がることができていない人たちと繋がる努力や、起こっていることを全体が認識できるような努力をしなければ、改善への道は果てしなく遠いのだと思います。また、「私はこう思う」と口に出すことを恐れ、ボリュームの大きな発信に従い受け入れて行ってしまうことも、全体の雰囲気や流れをつくる要因で、はみ出すことを許さない、敷かれたレールの上を決められた通りに歩むことを促すような、異質なものを排除するこの社会のあり方も、見直す必要があると感じます。

横並びの社会の中で権利を主張する方が異常者扱い。これはフクシマの問題じゃない。ここにもある他人ごとではない自分ごとだ。戦争は、このようにして準備されていくのだなと、あーだからいま一人一人が尊重されるリベラルが必要なんだと合点する講演でした。毎年行っている「福島とつながるツアー」今年も行きます。

★福島とつながるツアーの募集

期日 11月26日(日)~27日(月)

内容 現地視察、原発労働者・ママベク・原発訴訟団との交流など

費用 28000円

問い合わせ 原水禁松本33-9513

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

20171106 第507回「月曜の声」

2017-11-06 19:08:25 | 活動日誌

 

20171106 第507回「月曜の声」〜社民党松本総支部中川ひろじ代表

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蟻ヶ崎高校 書道部パフォーマンス@松本駅前

2017-11-06 14:01:24 | 活動日誌

蟻ヶ崎高校 書道部パフォーマンス

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする