当時はソ連上空を飛行機で通過できなかったので、普通はアラスカのアンカレッジ空港で一旦給油して、北極経由でヨーロッパに向うことが多かった。その時は大韓航空の格安券を買ったので一旦ソウルに行き、またアンカレッジに向かうという逆戻りルートになる。もう少しはずめば、東京からアンカレッジに向かう便を使えたが、貯金も何もないころのこと、いたしかたなかった。ただ格安券と言っても、当時の私の手取りの何倍も払わなくてはならず、実際は決して格安ではない。6,70万した正規運賃よりはかなり安いと言う意味で格安ということだ。その航空券を買うために、私は教職員互助会から借金をしなくてはならなかった。