昨今の寒波で関ヶ原を走る東海道新幹線が運休になったりしています。今朝は当地方は雪が数センチほど積もりましたが新幹線は平常通りのようです。
そもそも新幹線があのように雪の多いところを通って名古屋から京都に向かうのが問題なんで、どうして国道一号線のように江戸時代の東海道のルートを通らなかったのかが不思議です。
在来線の東海道線も新幹線も名古屋からは昔の東海道とは全く別のルートで岐阜県に向かっています。そっちに向かえば当然雪の多い関ヶ原を通らなければならなくなるわけです。
東海道の名は冠されていませんが、日本で初めて出来きた高速道路である名神高速道路もやはり同様のルートを通っていますが、今では新名神が開通し伊勢湾岸道路を経由していくことで、結局関西から関東に行くには昔の東海道のルートを走る車が多くなっています。
江戸時代の人は基本徒歩ですから、そんな雪深い所を通過するよりも多少なりともマシで近いところにルートを定めたんでしょうけど、このことは後世に鉄道や高速道路を作る際に行かすべきだったでしょうね。
でも時代を経て結局、高速道路は江戸時代と同じ新名神→湾岸道経由で東名のルートが定番になり、リニア新幹線も名古屋からは三重県側を通るという、地政学的には当然のルートに帰納しています。新幹線も、初めての高速道路も当地を通っていればかなり街は変わっていたかも知れません。ただリニア新幹線は三重県で潤いそうなのは停車駅がある亀山だけみたいですから、結局桑名は以前と何も変わらないんでしょう。
ルート決定については当然に専門家たる建設業者、土木技術の権威、技術的知見者などの識者を交え、建設上の技術検討を経ているはずで、もっとも効率的でリスクの無い箇所を通してるはずです。
ですが、そこに政治的思惑も絡む場合があるのが土建国家、日本です。
しかもルートには多くの地権者がいて買収も絡みますし、田んぼの補償だの、漁業関係者らとの調整もあるでしょうし、水の問題、掘削土砂の置き場、運搬も関係するでしょう。
日本独特の地建者の意向は無視できません。敢えて、山岳部に降雪地帯を通すほうがマシということもあるのだと推察します。
土地の買収の難航もあるでしょう。日本は相続上、誰の所有かわからないことも多くあり、しかも、他人の土地でも勝手に占有し何十年かすると時効取得となる! なんて法もあるとか。
そんな複雑怪奇な場所に道路だ、鉄道を通す建設計画は数十年もかかるというのも納得できる話ですよね。
こんな小さな弧状列島で、どうして全国網で整備できる水道も道路も鉄道もできないのか、どうして災害になると孤立化する村が出てしまうのか、
日本の根本的な問題、課題が日本の独特の国民性、伝統、慣習とも相まって存在してると思うんですよね。
第二東名だの、明石大橋だの、関門トンネルだのと便利にはなりましたが、果たして全体最適なものになってるのかどうかは疑問符ですね。