子供のころお祭りが楽しみだった。露店が出るからである。
中にチューンガムを売る露店があった。包んだガムが山積みにしてあって、当たりのガムを引くと、近くに並べられた玩具のピストルや模型がもらえるという。
露店のおじさんが引くと必ず当たりが出る。当たったガムをもとの山に戻して、さあ引けとおじさんは言う。確かにそこに置いたガムなのに、それを子供が引くと外れになっている。
何かの手品なのだろう。ガムの山の中には当たりは含まれていないと考えられる。
私はガムを引いた。むろん外れだった。仕方ないから、ガムだけでも食べようと思ったら、そのガムは腐ったようにとろけていた。
「おじさん、このガム、変だよ」と言うと、おじさんは「そういうガムが一番おいしいんだよ」と言う。
子供だと思ってテキトーなことを言いやがってと私はムッとした。そこで反撃に出た。
「そんなにおいしいんなら、おじさんにあげるから、食べてみな」と私はガムを差し出した。
おじさんは、言を左右にして結局そのガムを食べなかった。
中にチューンガムを売る露店があった。包んだガムが山積みにしてあって、当たりのガムを引くと、近くに並べられた玩具のピストルや模型がもらえるという。
露店のおじさんが引くと必ず当たりが出る。当たったガムをもとの山に戻して、さあ引けとおじさんは言う。確かにそこに置いたガムなのに、それを子供が引くと外れになっている。
何かの手品なのだろう。ガムの山の中には当たりは含まれていないと考えられる。
私はガムを引いた。むろん外れだった。仕方ないから、ガムだけでも食べようと思ったら、そのガムは腐ったようにとろけていた。
「おじさん、このガム、変だよ」と言うと、おじさんは「そういうガムが一番おいしいんだよ」と言う。
子供だと思ってテキトーなことを言いやがってと私はムッとした。そこで反撃に出た。
「そんなにおいしいんなら、おじさんにあげるから、食べてみな」と私はガムを差し出した。
おじさんは、言を左右にして結局そのガムを食べなかった。