院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

医学の学位(博士号)

2007-12-08 11:42:06 | Weblog
 名古屋市立大学医学部の元教授が収賄罪で逮捕された。

 私はその人から授業を受けたことがあり、同じアパートに住んでいたこともある。だから、よけいに驚いた。

 罪状は学位(博士号)を授与するのに金銭を取って便宜をはかったというものである。それで私はもう一度驚いた。指導教授にお礼をするのは当然だと思っていたからである。

 どこの大学でも昔から行われていることである。今回の30万円なんてまだ安いほうで、中には100万円というのもあった。これは指導教授に学位論文のほとんどを直してもらった(端的に言えば、書いてもらった)謝礼だから、仕方ないかもしれない。

 それが収賄で逮捕と来たから、ひっくりかえりそうになった。そう言われれば、そうかなぁとも思うが・・・。

 医学博士号はよく足の裏のご飯粒と言われる。取らないと気持ち悪いけど、取ったからといってどうということないという意味である。でも、これは間違っている。

 県立病院や日赤では、学位がないと診療部長になれない。すぐ上司の診療部長が退職したときに、学位がないために診療部長を継げなかった医者を私は知っている。他の公立病院では、診療部長にはなれても、院長、副院長になるには学位が必要である。

 だから学位は年配になるとモノを言ってくる。単なるハクづけではないのである。