院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

冷凍ギョウザ事件に寄せて

2008-02-03 01:49:12 | Weblog
 毒ギョウザ事件で驚いたことがある。

 それは、キョウザに有機リン化合物メタミドホスが含まれていると見つけたことについてである。その分析技術に驚嘆する。

 私の大学時代、何が入っているか分からない液体を与えられて、それらを分析する実習があった。入っている物質がすべて分かるような試薬を与えられていた。

 この実習は困難を極めた。学生はさまざまに試薬を使用して、液体の分析に取り組んだ。しかし、完全に正解に到達できた者はひとりもいなかった。

 もともと物質名が分かっており、それが液体に入っているか否かを調べるのは簡単である。でも、何が入っているか分からない検体の分析は大変である。

 ギョウザ事件では、患者が有機リン中毒の症状を示していたから、かなり絞り込むことができたのだろう。でも、メタミドホスと特定して検出してしまう技術はすごいものだ。

 話は飛ぶが、私は今回の毒ギョウザ事件を、事故でなく故意と見ている。根拠は、濃度が高すぎることと、同じパック内でも汚染されていないギョウザがあったことである。

 まだ、あまり故意説は言われていないから、今のうちに言っておく。