院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

学生運動

2012-05-04 08:31:31 | 社会
 いわゆるゲバ棒を使うような学生運動が激しかったころに、私は大学生になった。以前から私は、学生運動は「お遊び」で、「非行」の一種だろうと思っていた。

 実際に大学に入って、「非行」であるとの認識を深くした。ふつうなら暴走族で終わってしまうところを、大学生はある程度頭が良いから、「非行」にいろんな思想的な理由をくっつけて、みずからの行動を正当化していた。

 お調子者の思想家が、学生の行動を「支持」したりしていた。

 現実の学生運動を見ていると、もうひとつの特徴があることが分かった。それは、自己顕示欲である。(暴走族と同じである。)

 いわゆる一流校ほど学生運動が激しく、三流校ではそうでもなかったことからも分かる。

 学生をアジる弁が立つ者は、日本共産党系の民主青年同盟(民青)にもいたし、他の過激なセクト(同一思想を持つ者の集まり)にもいた。大抵のセクトはヘルメットを被っていたが、民青は被らなかった。私のような「傍観者」はノンポリ(思想なし)と呼ばれた。

 当時、民青にいた者は、いまでも日本共産党員であることがある。これは本物で、本当に偉いと思う。

 一方、他のセクトだった者は、すぐに運動をやめてしまい、ふつうの人生行路を歩んでいる。彼らは一時の流行で、自己顕示したかっただけなのだ。

 大学の同窓会があると今でも私は言ってやる。「お前は、ノンポリの俺を批判したが、今でも批判できるか?あのときの元気はどこへ行った?」と。

 私に皮肉られた同級生は「昔の話じゃねえか。いつまでも責めないでくれよ」と苦笑いするのである。

 次の同窓会でも、私は同じことを言って、往時の「闘士」にからんでやろうと思っている。