院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

歌謡曲「なみだの操」

2012-07-05 00:12:03 | 音楽
 宮路オサムさんが歌う「なみだの操」という歌謡曲は、みなさんご存じだろう。

 宮路さんが殿様キングスというコミックバンドにいたとき、大ヒットした歌である(1967年)。(殿様キングスは1990年に解散。)

 パチンコ屋は一日中この歌を流していた。まだ、自動玉打ち装置もなく、手で打っていた時代だ。むろん、パチスロもフィーバー台もなかった。

 当時、モダンジャズばかり聴いていた私の胸を、意外にもこの歌は打った。当時から「古色蒼然」とした歌だった。だから、今の若い人には、この歌詞の意味が分からないのではないか?

 曰く「守り通した女の操、いまさら人に捧げられないわ」。
 曰く「あなたの決してお邪魔はしないから、おそばに置いてほしいのよ」

 当時すでに、こんな女性は珍しかった。だから、余計に受けたのだろう。珍しいが意味は分かった。

 曲もいいし、歌詞もいい。宮路さんのコブシもいい。3拍子そろって、この歌は300万枚も売れた。音楽には少しうるさい私でも、よいと思った。だから、いまだに宮路さんはこの歌で稼いでいる。

 この歌謡曲は、数少ない名曲である。ついでに言うと、普通の楽曲は4小節の倍数でできているが、この曲のイントロは17小節という半端な数である。珍しい構成である。それも、よかったのだろう。