院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

匂いによる犬の個体識別

2012-07-11 00:03:45 | 生物
 多くの国のお札に顔の絵が描かれていることは、ニセ札防止であることは、ほとんどの方がご存じだろう。

 人間の感覚は、顔に対して最も鋭敏である。少しのズレでも、顔が変化していることが分かる。また、一度見た顔と初めての顔とは、容易に識別がつく。数えられているのかどうか知らないが、人間は万単位で顔の識別ができるだろう。

 犬は匂いで人や別の犬を識別する。犬が電柱に尿をかけて縄張りを主張するように、犬は尿の匂いを何万種類と嗅ぎ分けることができるようだ。

 尿の匂いは日によってさまざまだろう。それでも、犬は個体識別ができるようである。ということは、尿が濃くても薄くても、またその日だけ特別な成分が混ざっていても、尿の匂いお核心的な部分は変わらないのだと思われる。

 その「核心」とは何だろうか?研究されているのかもしれないが、少なくとも私は、尿の何が個体識別の核心物質なのかを知らない。顔の場合のように、特定の物質ではなく、(すなわち目、鼻などの構成成分ではなく)何種類かの物質の布置が「核心」なのかもしれない。