今回の巨大地震で、停電になり携帯電話の充電が出来ず、電池切れで連絡を取れなくなった方も多い様だ(私の従兄弟も、そうだった)。
ご存知の方も多いかと思うが、携帯電話は通話時以外でも、基地局(それも3局だったりする)を探すのに時々電波を出している。
受信出来ている状態で、変化(移動)が無ければ、その間隔は長く消耗が少ないが、弱い場合(バックとかロッカーに入れている等)や圏内/圏外を繰り返している場合には、常に基地局を探すことになるので電池を消耗する。
ドコモのFOMAの出力は最大0.25ワット、movaは最大0.8ワットである。Auは調べ切れず。
では、今回の地震の様に圏外になりっぱなしだとどうなるかというと、1回探して圏外であれば、次に探す間隔が長くなり、その回毎に段々に長くなるという様に、消耗を押える様にしている様だ。なので、この状態で実際圏内に入っても発信するまでに時間が掛かるので、圏外になったままとなる場合がある。
明らかに圏外と判る場合には電源をOFFにして電池の消耗を極力少なくする様にしたのが良い。また、常に電波の受信状態が良い場所に置くことも必要である。
これが今回の様な災害の場合には生死を分けることにもなりかねない。
詳しくは【携帯電話、圏外で電池消耗が早く感じるのは気のせいか】 に書かれているので参考にされると良い。
本当は、災害時でも通話可能であることを望むのだが。
今回の地震により、いつもお世話になっている「県西生涯学習センター」も、その影響を受けており、3/26の「パソコン相談室」を中止する旨、センターより下記メール連絡が有りました。
ご利用の方はご了承願います。
緊急を要する場合には、当方までメールで相談下さい。
【メール内容】
当センターでは,冷暖房設備等の故障等で臨時休館が続いていました。
本日より何とか通常通り運営できるようになりましたが,今後当センターは,県外の被災地から避難してくる方々の避難場所としてして指定されており,そのための受け入れ態勢を整えているところであります。そのため利用にあたっては,学習団体やボランティアの方々にはご迷惑をおかけすることになることが予想されます。また,この度の大地震により,電力不足,ガソリン等の燃料不足等県民の皆様の生活に大きな影響がでています。さまざまなことを考慮し,3月26日(土)のパソコン相談室に関しては,中止とさせていただきました。何とぞご了承いただけますよう,よろしくお願いいたします。
先日の讀賣新聞に【被災地で頼れるラジオ、メーカーに提供要請】 という記事が掲載されていた。
ソニーが3万台、パナソニックが1万台以上を被災地に提供すると申し出ているそうだ。
これほど壊滅的な被害が出ている被災地でも、殆どの放送局からは正常に電波が出ている。
これが、電波の良いところだ。とりわけAM放送は、何とか聞こうとすれば簡単に少ない部品で自作出来る。
ワンチップAMラジオICのLMF501(類似品としてピン配列の異なるUTC7642もある)を使用するものだ。UTC7642だと4個100円で秋月より購入出来る。
安いのだが、増幅度が70dB(10,000,000倍)ある。
増幅率を電卓で計算するには 70(dB)÷10=3.5 この3.5を入力して10x(10のx乗)のボタンを押す。すると10,000,000という値が表示される。
ちなみに10dBだと10倍、20dBだと100倍、30dBだと1000倍になる。
LMF501のデーターシートにある参考回路が左図である。
一番上がラジオの回路で、圧電型イヤホン(昔はクリスタルイヤホン)で聞ける。一番下の回路はスピーカーを駆動出来るようトランジスタの電力増幅回路がついている。
受信周波数にあわせるコンデンサ(VC)とコイル(L1)も我々電子工作マニアであればインダクタとトリマコン(バリコン)を組み合わせれば出来るが、コイルは筒にエナメル線等を巻いて、コンデンサはアルミ箔を貼った2本の筒を出し入れして容量を変え同調することも出来ると思う。
電源も1.5Vで0.3mAと少ないので、乾電池1個で十分持つし、電卓の太陽電池(電圧は1.5Vより高くならない様に)や手回し発電機の出力を電気ニ重層コンデンサ(スーパーキャパシタ)に充電しておけば、私の実験したところでは容量1Fで30分以上聴けた。
今後の災害に備えて作って置くのも良いかも知れない。