【依頼内容】
電源ボタン・荷台前進・後退ボタン・ウインチ出戻し操作ボタンの5つのボタンがついており、電源ボタンを押すと通常はON状態となり緑色ランプが点灯しますが、現在は電源ボタンを押しても一瞬赤いランプが点灯するがON状態にはならずリモコン操作不能です。受信機側の電源ランプは点灯しています。
取り敢えず見てみることにし、送ってもらった。
その時点で、操作しても点灯もしないので、電池(単四×3本)を確認すると、1本が消耗していたので、新品電池にて確認すると、同じ現象が発生した。
だが、押しっぱなしでオールバンド受信機でモニターすると無変調のキャリア(318.105MHz)が押してる間は出ている。変調音は無し。
分解してみる。
この機種については、以前も類似したものの修理経験が有るが、今回のは更に新しいタイプの様だ。
(双葉電子工業でも同一機種が販売されている様で、ヤフオクに出品されていた)
2段重ねの構造で、ピンヘッダとアンテナらしい金メッキポスト2本が直に半田付けされており、動作確認が難しいので2mmピッチのピン/ソケットヘッダに交換し、プラグイン出来る様にした。
2MHz水晶(SMD)は、ちゃんと発振している。
操作ボタンのシールが破れている部分が有り、その下に当たる箇所の銅箔がレジスト上からも色の違いが分かりピンセットでなぞるとレジストが剥がれて来る。タクトスイッチの半田も変色(酸化)している。
その部分を半田補強するが変化無し。
タクトスイッチも下部の2個は、この機種の場合使用していないので、それを外して変色している部分のタクトスイッチと交換してみるが、これも変化無し。
これは、見つけるのが大変だなと思っていたら、偶然変色(酸化)しているスルーホールが見つかったので、これを磨いて、表裏を撚線の1本で通して半田付けしてみると、見事動作!受信機でも変調音が確認出来た。どうやら、酸化による腐食で断線になった様だ。
正常動作すると電源のLEDが緑の点滅となり、操作中は緑の点灯に変わる。ONにするには0.5秒程度押してやらないと動作しないが、これが正常とのことである。
次に受信機に電源を供給して確認するのだが、コネクタ形式なので、ミノムシを接続する部分が無いので、コネクタから行ってる+-のランドにチェック端子を半田付けして供給出来る様にする。
送信機を操作すると「受信確認」のLEDが点灯し、操作に応じたリレーも動作するので、問題無く動作している様だ。
また、水分が侵入すると良く無いので、1mmシリコンゴムシートを接着する。
最悪、原因が不明だった場合には、以前紹介したTWE-Lite DIPを使用して4CHラジコンを正式製作に置き換える方法もあるが。
【その他UNIC修理等】
1.周波数・ID変更(RC-32R)
送信機 295.1750MHz ID:214
受信機 296.2875MHz ID:372
三田電波㈱に受信周波数に合わせた水晶(1/6の周波数)を発注し、交換。IDも設定し直しで問題無く受信OKとなった。
IC-R9000でレベルをモニターしながら調整しようとしたが、元のままで調整は不要だった。
2.水晶のみの受注
送信機用286.225MHz表示水晶(HC-49U)の足折れで、自分で交換するというので、依頼され三田電波に発注、届いたので、送りました。