トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

タダノRCS-MM2再修理になる

2015-08-03 12:31:58 | スイッチ

 送信機の電源が入らないという不具合で、送ってもらい調査することにした。
この時はマイコンのクロック用セラロック?が発振していなくて、これを交換することで、発振する様になりON/OFF可能となった。この時、電波をモニターしたが、何故か弱い。

またCH1とCH2で水晶表示周波数(63.228/62.928MHz)に対して差(VXOによるFM変調を行っているので低めの周波数となる)が異なり、可変インダクタを調整するのだがコアをいっぱい入れても合わないのが気になる。(結構、周波数が変化する)
(送信周波数は発振周波数に対して4逓倍している。)
受信機は送ってもらっていないので、取り敢えず、送り返して様子を見てもらうことにした。
予想?通り、片CHは動作するものの、動作距離が5m以下とのこと。もう片方のCHは全然動作しないとのこと。
タダノのRCS-「 」シリーズは電源スイッチをON/OFFする毎にCHが切り替り、他送信機との混信を避けられる様な仕組みになっている。
正常に動作する送信機がもう1台有るとのことだったので、今度は、その送信機と受信機も送ってもらった。
正常動作の送信機をモニターすると、やはり電波が強い。送信周波数は表示×4逓倍に対し-45kHzと-46.5kHzとほぼ一致している。

発振回路の先に4端子のICかトランジスタの素子が接続されており、端子にオシロを接続して観測すると入力はP-P:200mV、出力はP-P:500mVになっているが、修理品は入出力共に100mV程度しか出ていない。
素子の電圧を見ると0.8V程度しか無い。
(今回の比較で、同じRCS-MM2でも、発振回路が個別部品構成のと、モジュール化したバージョンの2種類あることが確認出来た)
見ていくと、インダクタらしい白い四角いボビンにコイルを巻いたものの抵抗が無限大になっている。断線らしい。
手持ちもマイクロインダクタに交換すると、出力が出る様になり、電波受信も強くなった。

今度は周波数調整だが、どうしても低い方が合わない。
この時、水晶のケースに触ると発振周波数が大きくずれたり、停止するという現象が出る。
発振トランジスタをいろいろ交換してみたが、ディスクリートの2SC1907が良かった。先の現象も無くなった。
水晶メーカーに問い合わせてみたが、やはり何等かの原因で発振が不安定になっているのではとのことだった。

受信機は車体のコントローラーに接続された状態だと、7segに0/1/2と表示で判断出来る様になっているが、単独では正常な表示は出ないので、内部の検出(切り替え)端子を探す。
受信モジュールに接続されているコネクタの2番目をオシロで見ると矩形波が観測される。これでCH1とCH2をサイクリックで受信させている。

CH1(低い側)が受信出来た時は0Vとなり、CH2(高い側)が受信出来た時は+5Vと変化するので、これでモニターしながら、一番安定(周波数が同調)する様に送信側可変インダクタを調整する。

この状態で、送って確認してもらったら、正常に動作しているという連絡が有り、安心した。

コメント
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