手伝い先の従弟から、「絶縁抵抗計」の修理依頼があった。
テスター棒をショートすると、本来は0Ωを指示するのだが1/3位振れて無限大に戻ってしまうという症状だ。
電池は単三×8本の12Vだが消耗はしていない。バッテリーチェック端子でも、ちゃんとOKの範囲にある。
可変安定化電源で供給すると1.7Aも流れる。
基板まで引っ張り出して、取り合えず、半導体(トランジスタ)を交換してみる。
無安定フリップフロップ回路で発振(1kHz程度)させ、電流増幅させ昇圧トランスをドライブしている様だ。
発振用はCANタイプのNEC製2SC943を使用しているが、同一品は無いので足の並びが一緒の2N5551に交換。
ドライブ用はNEC製2SD558を使用しているが、これもダーリントン品の2SD1828に交換。
これでも、不良は治らない。
試しに高圧(DC250V)の平滑に使用しているフィルムコン0.47uF/250Vを外すと、過電流は無くなったので、手持ちの0.47uF/400Vに交換したら、問題無く動作した。
0Ωは内部中央付近の半固定抵抗器で合わせる。
外したコンデンサを測定するが、低電圧では、規格に入っている。
スイッチングのインパルスでリークするのかも知れない。
壊れているものが有れば何でも修理したくなる性分で、今回は長年使っているホーロー鍋の蓋である。
鍋のツマミが取れてしまっているもので、一般の構造と違い、蓋におねじのパイプが溶接されており、これにツマミをねじ込んでいるのだが、ツマミが熱(燃焼に近い)によりガタガタになってしまったというもの。
接着しても、高熱での使用でまた取れてしまうので、今回は100円ショップのねじ式ツマミに交換することにした。
溶接されているおねじ部分をベビーサンダーで切断・平らに仕上げ、中央にφ6の穴あけをする。
このままでは、鉄が露出して内部から錆びて来るので、熱に強いシリコン接着剤をツマミで隠れる部分に塗布する。
ねじ締めしてから、さらに内側のねじにもシリコン接着剤でコーティングして完了。