2010/10にジャンクとなってしまったアンリツ製選択レベルメーターML422Cだが、GPSを使った標準発振器に、これのREFERENCE-OSCが使えないものかと、引っ張り出して来た。
でかくて21kgもあり、狭い作業場所では苦労する。
まずは、どこに有るか探してみる。
天板を外し、シールド板を外すと見えて来た。
予想(10MHz出力のOCXO)に反し、NDK製50MHz-VCOモジュールが使われていた。
ところが、発振出力が出ていない。
電源線の白が切れていたので接続するが変わらない(後での調査でGND線なので、切れていてもシャーシ接続で問題は無かった)。
また+12V電源入力が+2V程度しかない。インダクタも1個が焦げている。
電源コネクタを外して測定すると、電源モジュール出力は、ちゃんと+12Vが出ているので発振モジュールの抵抗を測定するとショート状態だった。
焦げているインダクタ(101の表示)を外すと、電源入力側の抵抗は無限大に近くなった。
どうやらVCOモジュール内部でショートになっている様なので基板から取り外してみる。
シールドケースは2面が半田付けされていたのでカッターの歯を差し込むと外れてくれた。
電源部にある厚膜ハイブリッドIC(Anritsu製GT04Dの表示)が怪しいので取り外してみるとショート状態になっており、裏側に焦げた跡が2ヵ所見られる。
接続的には3端子(入力・出力・GND)の様なので出力部分に+5Vを印加してみると50MHzの出力が出た。
電圧が5Vで良いかは分からないが手持ち品で安定度の良い「電圧リファレンス(シャントレギュレータ) LM336Z-5.0」を使うことにした。シリーズ抵抗はデーターシートの5kΩとした場合12Vでは安定しないので1kΩとした。これだと8V以上で4.95Vで安定している。出力雑音も出ていない。
シールドケースを付け直し、基板に取り付ける。インダクタは100uH(101)の手持ち品を付ける。
電源のショートが無くなったので+12Vが正常に印加され、50MHzも、問題無く出たので、もしかしてML422Cが正常に戻るかと期待したが、ダメだった。
REFERENCE-OSCの面白いところは1,2,5,10MHzの外部基準周波数で同期させることが出来るというところだ。
このモジュールは恒温槽付き(OCXO)では無かったので、GPS用には、同じく手持ちの10MHz出力OCXOを使うことにする。