トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ダイゼン

2024-11-12 | 野鳥


ダイゼン(大膳)は、肉が美味しく、昔はよく膳に供されたのが名の由来
大膳は宮中の宴会料理のこと
少し前に出会ったもので、まだ胸が黒っぽい

旅鳥または冬鳥
海岸の干潟、砂浜、河口などに居る
小走りしたり、立ち止まったりして地表を突いては採餌している
特にゴカイ類が好きで、穴から上手に引っ張り出す
他に甲殻類や昆虫類も食べる

雌雄同色
夏羽では、顔から前頸、胸、腹にかけて黒い
冬羽では、灰色味が強く体に黄色味はない
夏冬共に、上面は黒褐色と白の斑がある
全長29cm

ヨシガモ

2024-11-11 | 野鳥


色模様、姿がよいので、ヨシガモ
江戸時代からこの名で知られているが、美しいカモと言う意味の「をしかも」が変化した名前と言われている

冬鳥
北海道では夏鳥で、少数が越冬する
中部地方以南の本州に多く、他の地方では少なく、局地的
湖沼、河川、内湾などに居て、他のカモ類に交じっていることが多い
採餌は水上でも陸上でも行い、水草やイネ科の草の実を食べる

オスの頭部は紅紫色と緑色光沢のある羽毛で、首には首輪のような黒色横線がある
後頭は冠羽が後ろに伸びているので、ナポレオン帽に見立てて、別名ナポレオンハットがある
後ろの3列風切りは、鎌状に長く尾羽を覆い「蓑毛(みのげ)」と呼ばれている
大きさ48cm


メボソムシクイ

2024-11-10 | 野鳥


メボソムシクイが渡りの途中だろうか、姿を見せた

夏鳥
4月から10月頃まで見られる
主に亜高山帯の針葉樹林に住む
渡りの頃は小群れになるが、適度な距離を保ち移動する
樹上を動き回り昆虫類やクモ類を採餌する

上面はオリーブ色で、下面は淡黄緑色、眉斑が白く目立つ
ジュリジュリやチョリチョリなどと聞こえる歯切れのよい声で囀る
囀りは「銭取り、銭取り」聞きなしされる
大きさは13cm

アオジ

2024-11-09 | 野鳥


今期の初見 
アオジが何か黒い実を咥えていた
アオジの「アオ」は、青色ではなく緑色で、体の色を指す
「ジ」はホオジロ科の鳥の古名「シトド」の略

留鳥(漂鳥)
本州中部以北で繁殖しており、冬には暖地に移動して越冬し、市街地の公園や庭にも現れる
冬鳥としても数多く渡来している
この時期は、薄暗い林道付近や竹藪、灌木の茂み、アシ原に生息している
地上を跳ね歩き、昆虫類、クモ類、草木の種子などを採食する

鳴き声は、チッと詰まった地鳴きに、囀りはチッチョンツピーチローチチロジーなどと区切りながらゆっくり鳴く
高原の林で聞く声は、響いてつい聞きほれる

特徴は緑灰色の頭部と、目先から嘴基部の暗色
黄緑色の下面、胸から脇の灰黒色の縦線がある
メスは眉斑や顎線が無い
全長16cm

スズガモ

2024-11-08 | 野鳥


スズガモが何羽かやって来ていた
一斉に飛び立つ時の羽音が、鈴の音に聞こえることからの名前
鎌倉時代には鈴のような羽音を立てるカモ類全般を指す言葉だったが、徐々に現代のスズガモ1種を指すようになった
海ガモでは最も多く渡来するカモで、葛西臨海公園の2月頃には数万羽を数える

冬鳥
越夏する個体もいる
北海道東部では夏でも普通に居る
内湾や入り江、河口などに居る
日中は休憩しているものが多く、夕方に一斉に飛び立ち海上に行き、潜水して採食する
貝類や甲殻類を好み、海藻類も食べる
朝方休息場へ帰る

オスの頭部から胸までは黒色で、緑色の光沢があり、光線具合によっては紫にも見える
メスは頭部が茶褐色で、顔の前面が白い
全長45cm

ジョウビタキ

2024-11-07 | 野鳥


今シーズンお初のジョウビタキ
漢字で書けば「尉鶲」で、「尉」は老人の意味
頭の白い色を老人の銀髪に見立てたもの

冬鳥として全国にやって来る
平地から山地の林縁、農耕地、河原、市街地の庭や公園など少し開けた場所に、単独で縄張りを持って住む
縄張り意識はかなり強く、鏡に映った自分の姿を攻撃しているのを見た事がある
それでも、春の渡りの日本海側では、つがいになっているものが多い
主に昆虫類やクモ類を採食し、様々な草木の実も食べる

オスの頭頂は灰白色で、顔は黒い
下面は橙色
メスは全体に灰褐色で、腰と尾羽の両脇が橙色
雌雄共に翼に白斑がある
全長14cm

ツツドリ

2024-10-22 | 野鳥


郊外の林では、ポポ ポポと言う遠くで鳴く声を良く聞く
筒を叩いているような声で、ツツドリと言う

夏鳥
4~10月に渡来して山地の森林にすむ
カッコウのように開けた場所にはあまり出てこない
渡りの時期には市街地の公園などでも見かけることが多い

托卵習性があり、主にウグイス科のセンダイムシクイだが、アオジ、ビンズイ、メジロなどにも托卵する
採食には朝夕林縁に出て、ガ類の幼虫を好んで捕る

雌雄ほぼ同色
胸から腹に太くて粗い黒色横斑がある
上面は暗青灰色で風切りは黒褐色、喉から胸は灰褐色
メスには上面全体が赤茶色の赤色型の個体が居る
大きさ33cm

これも又さすがにものぞあはれなる かた山かげのツツドリの声(寂蓮)

キビタキ

2024-10-21 | 野鳥


オスの黄色い部分が目立つヒタキ類
囀り、姿、色模様とも美しいので、江戸期には飼い鳥として大人気だった

夏鳥
4月の終わりころから10月まで、全国に渡来する
平地から山地の広葉樹林に住む
渡りのこの時期には、市街地の公園などでもよく見られる
林内の枝に垂直に止まり、葉や枝に居る昆虫類クモ類などを採食し、時には空中採食もする

オスは上面が黒く、眉斑は橙黄色で腰は黄色
喉は黄橙色で、胸から腹にかけて黄色く下腹部は汚白色
メスは全体にオリーブ褐色で、体下面は淡褐色
大きさ14cm

オシドリ

2024-10-20 | 野鳥


オシドリ「鴛鴦(えんおう)」がペアーで仲良くしていた
雌雄の仲睦まじい様子や、オスの銀杏羽ののある美しさが古くから親しまれている淡水ガモ
「をし(愛)」が語源で、「をし」は「いとをし」と同義

「鴛鴦の契り」は仲の良い夫婦の例えだが、実際は繁殖後卵やヒナの世話はメスが行う
繁殖後ペアーは解消で、次の年は新しい番が形成されるのは、他のカモと同じ

留鳥又は漂鳥
北海道、本州、九州、沖縄で繁殖している
繁殖には樹洞を利用する

主に山間部の渓流や林に囲まれた湖沼に住む
北方のものは冬には暖地に移動する
市街地の公園の池では、冬に多く見られる
団栗などの木の実を好んで食べる

オスの色彩は美しく特徴的
後頭にある冠羽状の羽毛、帆状の三列風切り
メスは目の後ろに白線がある
大きさ45cm

シマアジ

2024-10-19 | 野鳥


「あぢ」はトモエガモの古名で、肉が美味なので「味」の意味でそう呼ばれたらしい
「しま」は、似ているが違う種類に付ける接頭語

旅鳥
春秋に少数が飛来する
秋の渡りは、8月終わりころから10月
湖沼や河川に居て、コガモの群れに混ざっていることも多い
日中は水面に嘴を付けて、浮いている植物質のものを食べる
夕方には活発に動き、イネ科やタデ科植物の種子を食べる
干潟で貝類なども捕る

オスの明瞭な白い眉斑、肩羽は白と黒で長く、雨覆いは青灰色
メスとオスのエクリプスは褐色で黒褐色の斑紋がある
いずれもコガモのメスに似ている
大きさ38cmでコガモほどの大きさ

ノビタキ

2024-10-18 | 野鳥


本州中部以北の高原や北海道の草原で繁殖する草原性の小型ヒタキ類
「野のヒタキ」の意味の名前
出会ったのはメス

夏鳥
4月から10月まで見られる
本州での繁殖は、高原の背丈の低い草原に限られる
秋の渡りの時期には本州以南の平地の畑や草原で普通に見られる
草の穂先や灌木などに止まっては移動し、昆虫類やクモ類などを採食する

オスは黒色の頭部と上面、胸は橙色、肩に白斑がある
冬羽ではメスに似ている
メスは上面が黄褐色で縦斑、翼に小白斑がある
大きさは13cm

アリスイ

2024-10-17 | 野鳥


キツツキの仲間のアリスイが居た
横枝に止まり、木の幹を叩くこともせず、渡りをする、キツツキの中では異色の存在

キツツキ科の鳥で、北海道と東北地方北部では繁殖する夏鳥、冬は暖地へ移動する旅鳥か冬鳥
平地から低山の林、草地、農耕地などと公園でも見られる
地上や朽ち木などで長い舌を使ってアリ類を好んで食べ、アリの出現に合わせて移動するらしい
キツツキ類だが自分で木に巣穴は掘らず、他のキツツキの古巣や枯れ木の穴に営巣する

雌雄同色
頭上から背の中央を黒線が走る
喉から胸は褐色の横斑がある
大きさ18cm


モズ

2024-09-30 | 野鳥


キィーキィキィキィとモズの高鳴きが響いた
初秋から始まる縄張り宣言の囀り

留鳥又は漂鳥
北方のものは冬には暖地へ移動する
集落周辺の林や農耕地、河原、公園などに住む
繁殖期は番で、非繁殖期には一羽で、強い縄張りを持って生活する
縄張りを守るために、良く鳴いたり争ったりする
主に昆虫類、カエル、ミミズ、魚類などを食べ、小さな木の実を食べることもある
捕えた獲物を小枝や棘などに刺す「はやにえ」をする

オスは過眼線が黒く、初列風切りの基部に白斑がある
メスは過眼線が褐色で、初列風切りに白斑はない
大きさ20cm


ミユビシギ

2024-09-29 | 野鳥


名前の通り、指が3本しかない小型のシギ
砂浜の波打ち際で、波を追いかけるように又逃げるように、波と戯れながら採餌する

旅鳥または冬鳥
海岸の砂浜、干潟、河口などに居る
渡りの時期には群れになって行動することが多い
主な採餌場は、砂浜の波打ち際で、走り回って貝類や甲殻類を捕る

雌雄同色
ほとんどの個体は第1趾(後ろ指)が無い、稀にあっても痕跡的
夏羽は腹と喉以外はほぼ赤褐色で黒斑も顕著
冬羽では全体に灰白色で、翼角部分は黒くてよく目立つ
夏冬で色合いがかなり違って別の鳥のように見える
大き19cm
繁殖期には2つの巣で同時に繁殖することが有り、オスとメスが巣を一つずつ分担して抱卵する



タシギ

2024-09-28 | 野鳥


タシギやその仲間をジシギ類と呼ぶが、似ていて識別が難しい
タシギは次列風切りの先が白いのが特徴

旅鳥
本州中部と、主にそれ以南では越冬する
池や沼の湿泥地、水田、河原、干潟などに居る
主に夜間活動するが、安全な場所では昼間も活動する
長い嘴を泥の中に差し込んで、ミミズ類や貝類、甲殻類、昆虫類の幼虫などを食べる

雌雄同色
長くまっすぐに伸びた嘴
明瞭な頭側線、過眼線と頬の線
背と肩羽は褐色で黒い斑がある
肩羽の外線は黄白色で、それが連なって線に見える
大きさ26cm