トリからキノコ 自然見て歩き

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コムラサキ

2024-11-06 | 樹木 草花


紫色が綺麗なコムラサキの実があった

クマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木、2m程になる
山麓の湿地や湿った原野に生えるが、自生している固体は少ない

葉は対生し葉身は3~7cmの倒卵状長楕円形
先は尾状に尖り、基部はクサビ形、縁の上半部に粗い鋸歯がある
ムラサキシキブの半分ほどの大きさで、鋸歯が上半部にだけあるのが特徴

花は7~8月に咲く
葉腋のやや上から集散花序を出し、淡紅紫色の花を10~20個つける
花冠は3mm程で上部は4裂し裂片は平開する
雄しべは4個、雌しべは1個有り共に花冠の外に突き出る

果実は核果
3mmの球形で紫色に熟す
中の核は1個の実に4個入っており、2mm程の扁平な倒卵形 

チョウセンアサガオ

2024-11-05 | 樹木 草花


チョウセンアサガオの大きな花が満開で見応えがあった
見たのは園芸品種らしい

図鑑ではキダチチョウセンアサガオと言っているのでこちらが正式なのかもしれない
別名オオバナチョウセンアサガオ

ナス科の常緑低木~小高木
高さは3~5m程になる
ブラジル中部原産で、明治時代末期に渡来し、南九州などでは屋外で栽培されている

葉は互生し、長さ10~20cmの卵形~長楕円形
花は6~10月に咲く
葉腋に白色の大きな花が1個づつ垂れ下がって付く
花は長さ20~35cmと大型
香りが良く、漏斗状で先はトランペット状に開く

ジュウガツザクラ

2024-11-04 | 樹木 草花


サクラが咲いた・・この桜を見ると秋を感じる

名前の通り、10月頃には咲いていたジュウガツザクラ(10月桜)
マメザクラとエドヒガンの種間雑種と言われている園芸品種
江戸末期にはすでに栽培されていた

花は淡紅色、小輪八重で秋口から春先まで断続的に咲き続ける
雌しべは1~2本で長く突き出る
萼片は3mm程で先端は鈍く尖る
萼筒は短い壺型で長さ4mm
苞は楕円形で小型、長さ5mm程

秋から咲く桜はコブクザクラもあり、これも八重咲きでジュウガツザクラとよく似ている
コブクザクラは中心部の花弁が内側に巻き込む
萼片は幅広く5角形を帯び、縁に粗い鋸歯が目立つ

サンシュユ

2024-11-03 | 樹木 草花


サンシュユ(山茱萸)のつやつやした実が山なりだった
サンシュユは中国名「山茱萸」を音読みしたもの
別名「春黄金花」は、サンシュユの代わりに牧野富太郎が提唱した

ミズキ科の落葉小高木、普通3m程になる
果実は核果
1~2cmの長楕円形で、9~11月に赤く熟す
核は1cm程で中央に縦の稜がある

葉は対生し、枝先に集まって付く
葉身は4~12cmの広卵形又は卵状広楕円形
先は尾状に鋭く尖り、縁は全縁
花は3~4月、葉が展開する前に咲く
短枝の先に2cm程の散形花序を出し、淡黄色の小さな花を多数つける

果実は果実酒にすると美味しい
果肉を乾燥したものは薬用に使う

花(3月のもの)



ネムノキ

2024-11-02 | 樹木 草花



ネムノキの天辺にまだ花が残っていた
夕方になると、ネムノキはゆっくり葉を閉じ始める
完全に閉じるまで、ほぼ1時間かかる・・就眠運動という

マメ科ネムノキ亜科の落葉高木、高さ10mほどになる
葉は互生し、20~30cmの2回偶数羽状複葉で、7~12対の羽片がほぼ対生する
夜になると葉は垂れ下がり、小葉が閉じて眠っているように見える
羽片や小葉にある膨れた部分を葉枕と言い、葉枕の働きで就眠運動が起きる

花は6~7月に咲く
枝先に淡紅色の花を10~20個、頭状に集まって咲かせる
花は、葉の就眠運動に逆らうように夕方開いて、翌日にはしぼむ
果実は10~15cmの豆果
10~12月に褐色に熟し、下側の線に沿って裂開し、種子を10個以上出す
種子は褐色で5~9mmの楕円形

ヤマハギ

2024-11-01 | 樹木 草花


山野では最も普通なハギ
花が1個残り、その下に若い実が生っていた

マメ科の高さ1~2mの落葉低木
草地や林縁で普通に見られる
いわゆる「萩」は、ハギ属の内のヤマハギ亜属の総称で、日本産の木本のハギ属の大部分を占める

小葉は3cmほどの広楕円形又は広卵形で先は丸い
秋に黄葉して、冬には枝の大部分は枯れて春には新しい枝が伸びて来る

花期は7~9月
葉腋に総状花序を出し、蝶形花が2個づつ対になって付く
花は紅紫色で長さ約1.5cm
豆果は裂開しない

イイギリ

2024-10-31 | 樹木 草花


木一杯にイイギリの実が生って見事
葉が桐の葉に似ていて、昔ご飯を包んだことから、飯桐の名がある

イイギリ科イイギリ属の落葉高木、高さ15mになる
イイギリ属はイイギリ1種からなる東アジア特産の属

果実は液果で、10mm程の球形
10月頃から赤色に熟し、翌年まで残っていることが多い
冬の間の野鳥たちの貴重な餌となる
ナンテンに似ているので別名ナンテンギリもある
中の種子は果実1個に80個ほども入っている
種子は2mm程の卵状楕円形で、紫褐色をしている

葉は互生し、10~20cmの卵心形
先は鋭く尖り、基部は浅いハート形か切形、縁に粗い鋸歯がある
葉は乾くと黒くなる
葉柄の先端に普通蜜腺が2個有る

花は雌雄別株、時に雌雄雑居性
4~5月、枝先に20~30cmの円錐花序が垂れ下がり芳香のある花が多数つく
雄花は1.5cm、雄しべが目立つ
雌花は約8mm、子房は球形で花柱は3~6個


タンキリマメ

2024-10-16 | 樹木 草花


タンキリマメの赤い実が裂開した
種子を食べると痰を止める、と言う俗説に由来して名が付いた

マメ科のつる性の多年草
茎は左巻きで下向きの毛がある
葉は3小葉からなり、やや厚く、裏面は黄褐色の腺点と毛が多い
小葉は3~5cmの倒卵形

花は夏に咲く
総状につき、淡黄色で9mmほど
果実は豆果
長さ1.5cm程で、熟すと赤くなって裂開する
中には黒い種子が2個入っている



イヌマキ

2024-10-15 | 樹木 草花


イヌマキの実が生った
昔、スギを真木(本当の木の意味)と呼び、スギより劣ると考えて犬マキと呼んだという説がある

マキ科の常緑高木、高さ20m程になる
葉は互生し、長さ10~15cm 幅5~10mmの広線形
表面は深緑色、裏面は淡緑色
縁は全縁で、主脈が目立つ

花は雌雄別株で、5~6月に咲く
雄花も雌花も葉腋に付く
雄花は3cm程の円柱形
雌花は1cm程の花床の上に付く
花床は10~12月に熟すと赤色になる
花床は甘みが有り美味しく食べられる

膨らんだ花床の上に、青白い胚珠が付く
成熟するにつれて鱗片が肥大し種子を包み込む
種子は約1cmの歪な球形の核果状で、緑色の皮を剥くと黄色の種子が出て来る

ムクゲ

2024-10-14 | 樹木 草花


ムクゲの花がまだ咲き残っていた

アオイ科の落葉低木 高さ4m程になる
中国原産説と、原産地不明説がある

葉は互生し長さ4~10cmの卵形~菱形状卵形で、3本の脈が目立つ
縁には不揃いの粗い鋸歯がある
浅く3裂するものもある

花期は8~9月
本年枝の葉腋に5~10cmの鐘形の花を付ける
花弁の色は、紅紫色、白色、桃色など様々で、中心部が紅色になるものが多い

果実は蒴果
2cm程の卵形で、黄褐色の星状毛が密生する
10月頃熟すと5裂する
種子は5mm程の腎臓形で、長い褐色の綿毛がある

クサボケ

2024-10-13 | 樹木 草花


庭のクサボケに実が生った
ボケの名前は、中国名の木瓜(モッカ)の音が変化したものと言われている
ボケに似ていて、小型の低木なので草の名が付いた

バラ科の落葉小低木 高さ30~100cm程になる
ボケ属はアジア東部に4種が分布し、日本ではクサボケ1種が自生している
明るい雑木林や草原などに生える

幹は地面を這うか斜上する
小枝は刺になる
葉は互生し、葉身は2~5cmの倒卵形~広倒卵形で鈍頭又は円頭
基部はクサビ形、縁には鈍い鋸歯がある

花期は4~5月、両性花と雄花が混生する
葉腋に3cm程の朱赤色の花を2~5個ずつ付ける
花弁は円形~広倒卵形で、基部は細く爪状になる
雄しべは40~60個、花柱は5個有り共に無毛

果実はナシ状果
3cm程の歪んだ球形で、果肉は木化して硬くて渋く酸味がある
リンゴ酸、クエン酸、酒石酸を含み、よい香りがする

果実酒が香りに酸味が加わって、とても美味しい
塩漬けや焼酎漬けにして食べる


イヌアワ

2024-10-12 | 樹木 草花


粟に似ているが食用にならないのでイヌアワの名になった

イネ科の多年草
エノコログサの仲間(エノコログサ属)だが花序は全く似ていない
草地や林の縁などに生え、長い根茎を伸ばし、高さ50~90cmになる
葉は長さ15~30cmの線形

花期は8~10月
花序は長さ20cm程で短い枝をだし、ややまばらに小穂をつける
小穂は2mm程の卵形
数は少ないが、小穂の基部に芒状の刺毛が有り、小穂の落ちた後にも残る

ハイビスカス

2024-10-11 | 樹木 草花


黄色い色のハイビスカスがあった

現在ハイビスカスと呼ばれているのは、フヨウ属の多くの野生種から作出された園芸種の総称で、3000種以上あると言われている

アオイ科の熱帯や亜熱帯地域を代表する花木
マレーシアの国花、ハワイの州花、沖縄市の市花になっている

花は普通鮮紅色だが、多くの色があり、八重咲や半八重のものもある
雄しべの筒が長く花から突き出て、葯が上部に固まって付き、葯の間から花柱が突き出ているのが特徴

アカバナ

2024-10-10 | 樹木 草花


アカバナは秋に葉が紅紫色に染まることから付けられた

山野の水湿地に生える多年草
葉は対生し2~6cmの卵形~卵状楕円形
基部はしばしば茎を抱く
茎や葉は赤味を帯びることが多い

花期は7~9月
葉腋に紅紫色の花を付ける

雄しべが盛んに花粉を出している
雌しべの柱頭の形は、頭状のもの、太い棍棒状、4裂するものなど幾つかのグループに分けられている

蒴果は3~8cmの細長い棒状で、熟すと4裂する
中の種子は種髪と呼ばれる毛が有り、風に乗って飛び散る

ハンカチノキ

2024-09-24 | 樹木 草花


花は10cm程の白い総苞片が目に付くので、これをハンカチに見立てた名前
実が生っていた

分類体系よって、オオギリ科、ハンカチノキ科、ミズキ科、ヌマミズキ科など様々に分類されている

落葉高木、高さ15~20m程になる
葉は互生して、9~15cmの広卵形
先は尖り基部はハート形、縁には粗い鋸歯がある

花は雌雄同株で、5~6月に咲く
約2cmの球形の花序が垂れ下がる
花序の基部には白いハンカチのような総苞片が2個付く
総苞片は長さ6~15cm

果実は核果
直径3~4cmの長卵形で、9~10月に淡褐色に熟す
中の核は長さ2~3cmで、深い縦の溝がある
中の種子は数個、黒く細長い
核は木質状で、翌年2月頃地に落ちたものはザクザクになり手で簡単に千切れる
手で千切って食べると、甘酸っぱくてとても美味しい
種子の散布を小動物に依存しているのかもしれない

花(5月)