長さを測るように歩くイモムシを尺取り虫と言うが、正式にはシャクガ。
フユシャクは冬に活動するシャクガ科の総称 フユシャク亜科では14種居る
成虫は11月~3月の冬季に活躍し、産卵する
3~4月に孵化して尺取り虫になり、食草を食べて成長し15日ほどで土中に潜り蛹化する
成虫オスはごく普通の蛾なのだが、 メスは翅が無いか極端に短く飛べない
出会ったフユシャクには小さい翅が見える
メスは尾部からフェロモンを出してオスを誘い交尾する
オスもメスも成虫になってからは採餌をしない
幼虫時の蓄えのみで1か月ほど過ごせる
極寒の冬を生き延びるために随分と変わった生態に進化した虫だが 寒い所なりの生存し易さも有るのだろう
紅葉は、都市部では気温が高いうえに大気汚染や街路灯の影響で色好きが良くない。と言われるがやっと綺麗な紅葉になってきた
イロハモミジは東京あたりでは平均で、11月30日から12月10日と言われているが、12月も終わる頃にやっと見られるようになった 気候のせいか紅葉がどんどん遅くなっている気がする
紅葉の仕組み
秋になると葉を落とす準備のため、葉柄と枝の境目に離層と言う層が出来る。すると光合成で作られた糖分などの移動が妨げられ葉に蓄積し、アントシアンと言う赤色の色素に変化して紅葉となる
因みに黄葉は、もともと葉にあったカロチノイドと言う色素が 秋が深まるとクロロフィルという緑の色素が減るために見えるようになったもの 落葉樹の大半は多少なりとも黄葉する
樹種によって葉が何色になるかはおおよそは決まっているが、生育条件や天候 温度 光 湿度 樹齢による変化など 色々な条件が重なって緑 黄 赤の色素が様々な割合で含まれて、時間の経過とともに変化するので多種多様な色が見られる
これも狂い咲きなのだろう 春先に咲くサンシュユが咲いた
名前は中国名の山茱萸を音読みにしたもの
別名ハルコガネバナはサンシュユの代わりに牧野富太郎が提唱したもの
ミズキ科の落葉小高木 普通3m程
中国・朝鮮半島原産で日本には江戸時代に薬用植物として渡来した
花は3~4月 葉の展開前に咲く
短枝の先に2㎝の散形花序を出し、淡黄色の小さな花を多数つける
早春に一面黄金色が輝き、春黄金花がピッタリくる
果実は核果 1cm程の長楕円形で秋に赤く熟す
秋に赤く熟した実を果実酒にする 疲労回復 強壮に良い
熟した実を暫く熱湯に浸け、上げて半渇きになったら種子を取り出し日干しにする。生薬名山茱萸で、神経のいら立ちを静め、性欲を回復させ、小便の頻数や腰痛を治す。と言われている
ハシビロガモが数羽でぐるぐる回りながら水面で給餌していた
渦巻き給餌と言うのだそうだ
古名で「めぐりがも」「くるまがも」と言うのは、何羽も集まって水面で輪を書くように回りながら給餌する習性から来た名称
ハシビロガモの名は独特の幅広の嘴を指した名前
冬鳥 北海道では少数が繁殖している
湖沼河川湿地など淡水に多いが、渡来直後は沿岸海域に居ることもある
採餌は水面採餌なのだが、時には何羽も集まってぐるぐる円を描くように回って渦を作り、中心にプランクトンなどを集めて、扁平な嘴を左右に振りながら水ごと吸い込み、嘴にある歯ブラシ状のものでろ過して食べる
ハシビロガモのオスは、エクリプス後に頭や体の一部をさらに冠羽して秋季に繁殖羽になりかけのような羽になる特徴がある
下の左の写真がそれで この段階の羽衣をサブエクリプスと言う
その後 繁殖羽に換羽するので、完全な繁殖羽は遅くなり真冬から早春にかけてになる
下の右の写真が繁殖羽のオス
畑のずっと向こうの電柱ににチョウゲンボウが羽を休めていた
名前の由来の一説に、 トンボを意味する「けんざんぼう」と言う北関東の方言をもとに「鳥けんざんぼう」の略ではないかと言われている
留鳥又は漂鳥
本州で繁殖して、冬には農耕地や草原 川原等に居る
ハヤブサの仲間なのだが、それにしてはヒラヒラした飛び方で、時にはボバリングなどして地上のネズミや昆虫類を探す
小鳥の群れを襲うこともある
川岸や海岸の断崖にある横穴や岩棚 大木の樹洞などで繁殖する
都会のビルや橋げたなどでも繁殖することがある
オスは頭と尾羽が青灰色 上面は茶褐色で黒い斑が有る
メスは上面が淡い茶褐色で黒褐色の斑が有る
大きさは35cm
オトコヨウゾメの赤い実を付けている株と、狂い咲きで白い花が咲いている株があった
変わった名前だが由来に定説はない
ガマズミ類をヨソゾメと呼ぶ地方があり、果実が熟すと食べるがガマズミに比べて本種は果実が痩せていて食べられないので、オトコを冠してオトコヨウゾメになったと言う説がある
スイカズラ科ガマズミ属の落葉低木 よく分枝して茂り3m程になる
日本固有種
葉は秋に綺麗に色付くが、乾燥すると黒くなる 押し葉にすると真っ黒けになる 他のガマズミ類では見られない
花は4~5月 枝先に散房花序を出して白い小さな花を付ける
花序の柄は長さ2cm、紅色を帯び基部に葉が1対付く
花冠は8mm程で5中裂して斜開する
果実は核果 8mm程の楕円形で11月頃に赤く熟す
中の核は7mm程の広卵形
ユキヤナギの小さい花が狂い咲き
普通は5月頃に咲く花なのだが、数輪咲いてしまっている
狂い咲き(返り咲き)は、葉でで来た蕾を開かせなくする酵素が届かず、気候にもよるが咲いてしまう
要因は葉の有無、気候他色々あるようだ
ユキヤナギの名前は、葉がヤナギを花が枝いっぱいに付き雪を思わせるので付いた名前
別名小米花は花をコメに見立てたもの
バラ科の川岸の岸壁の割れ目や岩礫地に生える落葉低木 高さ1~2mになり、枝先は垂れ下がる
葉は互生し狭披針形で基部はくさび型、縁に小さな鋭い鋸歯があり葉柄はほとんどない 秋には黄葉する
花は4月 前年枝に柄のない散形花序を多数つける
花序には8mmの小さい白い花が数個付く
果実は3mm程の袋果で5個づつ集まって付く 6月頃に熟す
シロダモはこの時期に花と実が一緒に見られる
クスノキ科の暖地の山野の比較的湿潤な所に生える常緑高木 15mほどになる
宮城 山形以南に生え、常緑広葉樹では耐寒性の強い木の一つ
葉は互生で枝の先に集まって付き、全縁で3脈が目立つ
成葉になると表面は無毛、裏面はロウ質に覆われて灰白色に見える
シロダモの名は葉裏が白く見えることによる
花は雌雄別株で10~11月に咲く
葉の脇に黄褐色の小さな花が集まって4個の花被片を持って咲く
果実は液果 1cm程の楕円形で翌年の10~11月に赤く熟す
中の種子は球形で、昔は絞った油でろうそくを作った
ヒヨドリ ツグミ カラス類などが食べる
一遍には食べずに少しづつ食べているようだ