フキがあちこちで芽を出し始めた
淡緑色の苞に包まれた若い花茎がフキノトウ
ほろ苦い早春の味として親しまれている
葉柄はキャラブキや煮物、葉身は佃煮などにする
名前は用便の際の「拭き葉」からという説がある
フキはキク科の山野に生える多年草
地下茎を伸ばして増える
3~5月、葉が出る前に花茎を伸ばして散房状に頭花を付ける
雌雄異株で、雄株は黄白色の頭花を多数つけ、すべて筒状の両性花だが結実しない
合着した黄色の葯筒の間から棍棒状の花柱が伸びだしている
雌株の頭花は白っぽい 細い糸状の多数の雌花の中に雄花と同じ形の両性花が数個混じる
この両性花は花粉が出来ない 雌花の花柱は糸状
そう果は3.5mmの円柱形 1㎝程の冠毛がある
フキノトウを蕾の頃取り日陰干しにしたものを煎じて飲むと、咳止め去痰に良い
庭に名前も目出度いフクジュソウ(福寿草)が咲いた
春を告げる花の代表で元日草や朔日草(ついたちそう)別名がある
正月に売り出されるものはハウス栽培のもの 園芸種も多い
花後茎葉は著しく伸びて30cm程にもなるが、夏には地上部が枯れる春植物
キンポウゲ科の山地のやや明るい林内などに生える多年草
根茎は黒褐色で太く多数のひげ根を束生する
当初は茎が伸びず、苞に包まれた短い茎の上に花だけを付けるが、次第に茎葉が伸びて幾つかの花を付ける
3~4月 枝先に黄色い金属光沢のある3cm程の花を咲かせる
花弁は10~20個あり、一番外側の弁は萼片で、萼が花弁と同じか少し短のものはフクジュソウで、萼が花弁より短いものはミチノクフクジュソウと言う
花は光沢のある花弁を使って、日光を花の中心に集め、その熱で虫を誘引している
花は日が当たっている時だけ開く
全草有毒 特に根 根茎に強心配糖体のシマリンを多く含む
強心薬と早合点して煎じて飲めば、心臓マヒを起こす
初音
2020-02-23 | 野鳥
今日は近くの公園でウグイスの初音を聞いた
名前は鳴き声から来ていると言う説がある
「ウグイ」は鳴き声で「ス」は鳥を表す接尾語
ウーグイと鳴くのかしらと思う
留鳥 積雪の多い所のものは冬には暖地に移動し、市街地の庭や公園にも現れる
東京周辺では11月初めころ現れて冬を越し、2月下旬から3月初めに初音、その後1か月くらいのうちに姿を消す
繁殖行動では、オスは200m程の縄張りで囀り縄張り宣言と花嫁募集を行う
メスが来て番になったかと思うと、また別のメスを求めて囀り続行
テリトリーの中で数羽のメスが子育てを行うことになる
メスはそれぞれ一羽で巣作りから子育てまで行う
メスだって負けてはいない、2回目の子育ては別のオスの縄張りで行う
ササ類のある林を好み、茂みの中を跳ね歩き、昆虫類 クモ類などを採食する
藪の中に居るので声はよく聞くが姿は見られないことが多い
説明する時は、100回(声聞いて)に1回(見られる)と言っている
鳴き声はご存知「法 法華経」
雌雄同色 茶褐色の体 淡い眉斑やや長めの尾羽
大きさは オス15.5cm メス13.5cmで小鳥では珍しく雌雄で違う
カケス
2020-02-20 | 野鳥
カケス(懸巣)は森林性のカラス科の鳥
樫の実を食べるので平安時代から「かしどり(樫鳥)」の名で呼ばれ、江戸時代から「かけす」と言われるようになり、統一和名としてカケスになったのは大正時代から
カケスのいわれは鳴き声説や、巣を懸けるように作るからなどある
留鳥又は漂鳥
低山の良く茂った林に居て、冬には暖地に移動するものもいる
樹上や地上を跳ね歩くことが多い
主にドングリなどの木の実を採食するが雑食性が強く、動物質と植物質のどちらも食べる
ドングリ類を木の隙間や地中に隠す習性がある
食べ忘れた実の芽が違う種の木から出てくることがある
雌雄同色
頭頂は白く黒い縦斑がある
顔前面は黒く喉は白い 体はぶどう褐色翼は黒く、風切がい弁は白い
雨覆いには青と白と黒の綺麗な斑模様がある
大きさ33cm
千葉県野田市にあるコウノトリの里へ見学に行ったとき、交尾を始めた姿が見られたが実にダイナミックだった
名前は中国名「鸛」の音クワンから転じたと言われる
赤ん坊を運んでくると言う俗説は元々ドイツの伝承
かっては全国で繁殖する農耕地帯の鳥だったが、昭和40年代に国内繁殖は絶滅し、現在は大陸から稀に飛来するのみ
兵庫県豊岡市で、人工繁殖させた個体を自然に戻す事業をして居る
連携して多摩動物園でも飼育しており、野田のコウノトリの里はここから分けたもの
国の特別天然記念物 日本版レッドリスト絶滅危惧IA類
数少ない冬鳥
湖沼 水田 干潟などにいる
水辺を歩いて魚類 爬虫類 両棲類などを捕る
雌雄同色 黒色で太く長い嘴 体は白く黒色の風切 足は淡紅色
大きさ112cmと大型
石垣のわずかな隙間にツルドクダミの葉が茂っていた
葉がドクダミに似ているのでこの名が付けられた
タデ科の中国原産のつる性多年草
葉は長さ3~9cmの卵形で先は尖り基部は針形
葉柄に関節がありここから脱落しやすい
花は8~10月に咲く
花序は円錐形で、一つの花序に雄花と雌花が混じって咲く雌雄雑居性
花被片は緑白色で5裂する
花の後、雌花の花被片3個は翼状になりそう果を包む
唐の時代中国では、ツルドクダミの生薬「何首烏」が不老長寿の薬と考えられていた
8代将軍吉宗が早速この苗を取り寄せ、全国に栽培を命じた
しかし効く様子がなく打ち捨てられ、一転雑草になり野生化してしまった
薬効としては、乾燥した塊根(何首烏)を煎じて飲めば、便秘整腸に効く