トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

クロコノマチョウ

2024-11-14 | 虫類


秋型でメスの個体が居た
秋型のメスだけが、翅裏は赤味が有って模様が見える
他はオスもメスも、表裏、秋型夏型のいずれも名前の通り黒っぽい

成虫で越冬して、4月から11月まで見られる
7cm程のやや大型のチョウ
平地から丘陵地の樹林や農地周辺に居る
夕方に主に活動し、樹林の林床の低い位置を飛び、地面に良く止まる
樹液や腐果に良く集まる

幼虫は5cm程の緑色のイモムシ
顔とその上に1対の角状の突起が有り、色は黒く特徴的
食草はススキ、ジュズダマ、ヨシなどイネ科

ルリタテハ

2024-11-13 | 虫類


タテハチョウの仲間は赤茶系の色が多く、青系のもには珍しい
タテハチョウ自体は割合多くて、あちこちで良く見る

成虫越冬して、3~11月にかけて見られる
日中敏速に飛んで、クヌギやコナラなどの樹液や腐果などに良く集まっている
6cm程の中型のチョウで、表は外中央部に青色の帯があり、全体も少し青味がかっている
裏は褐色で、複雑な模様がある

幼虫は4cm程のトゲイモムシ
地色は紫黒色で、橙色の斑紋と横線がコントラストをなしている
全体に良く目立つ黄白色の刺状突起に覆われている
食草はサルトリイバラ、ホトトギス、オニユリなどユリ科
タテハチョウ科では珍しいユリ科食

ダイゼン

2024-11-12 | 野鳥


ダイゼン(大膳)は、肉が美味しく、昔はよく膳に供されたのが名の由来
大膳は宮中の宴会料理のこと
少し前に出会ったもので、まだ胸が黒っぽい

旅鳥または冬鳥
海岸の干潟、砂浜、河口などに居る
小走りしたり、立ち止まったりして地表を突いては採餌している
特にゴカイ類が好きで、穴から上手に引っ張り出す
他に甲殻類や昆虫類も食べる

雌雄同色
夏羽では、顔から前頸、胸、腹にかけて黒い
冬羽では、灰色味が強く体に黄色味はない
夏冬共に、上面は黒褐色と白の斑がある
全長29cm

ヨシガモ

2024-11-11 | 野鳥


色模様、姿がよいので、ヨシガモ
江戸時代からこの名で知られているが、美しいカモと言う意味の「をしかも」が変化した名前と言われている

冬鳥
北海道では夏鳥で、少数が越冬する
中部地方以南の本州に多く、他の地方では少なく、局地的
湖沼、河川、内湾などに居て、他のカモ類に交じっていることが多い
採餌は水上でも陸上でも行い、水草やイネ科の草の実を食べる

オスの頭部は紅紫色と緑色光沢のある羽毛で、首には首輪のような黒色横線がある
後頭は冠羽が後ろに伸びているので、ナポレオン帽に見立てて、別名ナポレオンハットがある
後ろの3列風切りは、鎌状に長く尾羽を覆い「蓑毛(みのげ)」と呼ばれている
大きさ48cm


メボソムシクイ

2024-11-10 | 野鳥


メボソムシクイが渡りの途中だろうか、姿を見せた

夏鳥
4月から10月頃まで見られる
主に亜高山帯の針葉樹林に住む
渡りの頃は小群れになるが、適度な距離を保ち移動する
樹上を動き回り昆虫類やクモ類を採餌する

上面はオリーブ色で、下面は淡黄緑色、眉斑が白く目立つ
ジュリジュリやチョリチョリなどと聞こえる歯切れのよい声で囀る
囀りは「銭取り、銭取り」聞きなしされる
大きさは13cm

アオジ

2024-11-09 | 野鳥


今期の初見 
アオジが何か黒い実を咥えていた
アオジの「アオ」は、青色ではなく緑色で、体の色を指す
「ジ」はホオジロ科の鳥の古名「シトド」の略

留鳥(漂鳥)
本州中部以北で繁殖しており、冬には暖地に移動して越冬し、市街地の公園や庭にも現れる
冬鳥としても数多く渡来している
この時期は、薄暗い林道付近や竹藪、灌木の茂み、アシ原に生息している
地上を跳ね歩き、昆虫類、クモ類、草木の種子などを採食する

鳴き声は、チッと詰まった地鳴きに、囀りはチッチョンツピーチローチチロジーなどと区切りながらゆっくり鳴く
高原の林で聞く声は、響いてつい聞きほれる

特徴は緑灰色の頭部と、目先から嘴基部の暗色
黄緑色の下面、胸から脇の灰黒色の縦線がある
メスは眉斑や顎線が無い
全長16cm

スズガモ

2024-11-08 | 野鳥


スズガモが何羽かやって来ていた
一斉に飛び立つ時の羽音が、鈴の音に聞こえることからの名前
鎌倉時代には鈴のような羽音を立てるカモ類全般を指す言葉だったが、徐々に現代のスズガモ1種を指すようになった
海ガモでは最も多く渡来するカモで、葛西臨海公園の2月頃には数万羽を数える

冬鳥
越夏する個体もいる
北海道東部では夏でも普通に居る
内湾や入り江、河口などに居る
日中は休憩しているものが多く、夕方に一斉に飛び立ち海上に行き、潜水して採食する
貝類や甲殻類を好み、海藻類も食べる
朝方休息場へ帰る

オスの頭部から胸までは黒色で、緑色の光沢があり、光線具合によっては紫にも見える
メスは頭部が茶褐色で、顔の前面が白い
全長45cm

ジョウビタキ

2024-11-07 | 野鳥


今シーズンお初のジョウビタキ
漢字で書けば「尉鶲」で、「尉」は老人の意味
頭の白い色を老人の銀髪に見立てたもの

冬鳥として全国にやって来る
平地から山地の林縁、農耕地、河原、市街地の庭や公園など少し開けた場所に、単独で縄張りを持って住む
縄張り意識はかなり強く、鏡に映った自分の姿を攻撃しているのを見た事がある
それでも、春の渡りの日本海側では、つがいになっているものが多い
主に昆虫類やクモ類を採食し、様々な草木の実も食べる

オスの頭頂は灰白色で、顔は黒い
下面は橙色
メスは全体に灰褐色で、腰と尾羽の両脇が橙色
雌雄共に翼に白斑がある
全長14cm

コムラサキ

2024-11-06 | 樹木 草花


紫色が綺麗なコムラサキの実があった

クマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木、2m程になる
山麓の湿地や湿った原野に生えるが、自生している固体は少ない

葉は対生し葉身は3~7cmの倒卵状長楕円形
先は尾状に尖り、基部はクサビ形、縁の上半部に粗い鋸歯がある
ムラサキシキブの半分ほどの大きさで、鋸歯が上半部にだけあるのが特徴

花は7~8月に咲く
葉腋のやや上から集散花序を出し、淡紅紫色の花を10~20個つける
花冠は3mm程で上部は4裂し裂片は平開する
雄しべは4個、雌しべは1個有り共に花冠の外に突き出る

果実は核果
3mmの球形で紫色に熟す
中の核は1個の実に4個入っており、2mm程の扁平な倒卵形 

チョウセンアサガオ

2024-11-05 | 樹木 草花


チョウセンアサガオの大きな花が満開で見応えがあった
見たのは園芸品種らしい

図鑑ではキダチチョウセンアサガオと言っているのでこちらが正式なのかもしれない
別名オオバナチョウセンアサガオ

ナス科の常緑低木~小高木
高さは3~5m程になる
ブラジル中部原産で、明治時代末期に渡来し、南九州などでは屋外で栽培されている

葉は互生し、長さ10~20cmの卵形~長楕円形
花は6~10月に咲く
葉腋に白色の大きな花が1個づつ垂れ下がって付く
花は長さ20~35cmと大型
香りが良く、漏斗状で先はトランペット状に開く

ジュウガツザクラ

2024-11-04 | 樹木 草花


サクラが咲いた・・この桜を見ると秋を感じる

名前の通り、10月頃には咲いていたジュウガツザクラ(10月桜)
マメザクラとエドヒガンの種間雑種と言われている園芸品種
江戸末期にはすでに栽培されていた

花は淡紅色、小輪八重で秋口から春先まで断続的に咲き続ける
雌しべは1~2本で長く突き出る
萼片は3mm程で先端は鈍く尖る
萼筒は短い壺型で長さ4mm
苞は楕円形で小型、長さ5mm程

秋から咲く桜はコブクザクラもあり、これも八重咲きでジュウガツザクラとよく似ている
コブクザクラは中心部の花弁が内側に巻き込む
萼片は幅広く5角形を帯び、縁に粗い鋸歯が目立つ

サンシュユ

2024-11-03 | 樹木 草花


サンシュユ(山茱萸)のつやつやした実が山なりだった
サンシュユは中国名「山茱萸」を音読みしたもの
別名「春黄金花」は、サンシュユの代わりに牧野富太郎が提唱した

ミズキ科の落葉小高木、普通3m程になる
果実は核果
1~2cmの長楕円形で、9~11月に赤く熟す
核は1cm程で中央に縦の稜がある

葉は対生し、枝先に集まって付く
葉身は4~12cmの広卵形又は卵状広楕円形
先は尾状に鋭く尖り、縁は全縁
花は3~4月、葉が展開する前に咲く
短枝の先に2cm程の散形花序を出し、淡黄色の小さな花を多数つける

果実は果実酒にすると美味しい
果肉を乾燥したものは薬用に使う

花(3月のもの)



ネムノキ

2024-11-02 | 樹木 草花



ネムノキの天辺にまだ花が残っていた
夕方になると、ネムノキはゆっくり葉を閉じ始める
完全に閉じるまで、ほぼ1時間かかる・・就眠運動という

マメ科ネムノキ亜科の落葉高木、高さ10mほどになる
葉は互生し、20~30cmの2回偶数羽状複葉で、7~12対の羽片がほぼ対生する
夜になると葉は垂れ下がり、小葉が閉じて眠っているように見える
羽片や小葉にある膨れた部分を葉枕と言い、葉枕の働きで就眠運動が起きる

花は6~7月に咲く
枝先に淡紅色の花を10~20個、頭状に集まって咲かせる
花は、葉の就眠運動に逆らうように夕方開いて、翌日にはしぼむ
果実は10~15cmの豆果
10~12月に褐色に熟し、下側の線に沿って裂開し、種子を10個以上出す
種子は褐色で5~9mmの楕円形

ヤマハギ

2024-11-01 | 樹木 草花


山野では最も普通なハギ
花が1個残り、その下に若い実が生っていた

マメ科の高さ1~2mの落葉低木
草地や林縁で普通に見られる
いわゆる「萩」は、ハギ属の内のヤマハギ亜属の総称で、日本産の木本のハギ属の大部分を占める

小葉は3cmほどの広楕円形又は広卵形で先は丸い
秋に黄葉して、冬には枝の大部分は枯れて春には新しい枝が伸びて来る

花期は7~9月
葉腋に総状花序を出し、蝶形花が2個づつ対になって付く
花は紅紫色で長さ約1.5cm
豆果は裂開しない